名古屋大学工学部 受験生応援スペシャルサイト

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「テクノWebinar名大 工学女子の人生デザイン」を開催

2020年11月21日及び28日、工学部・工学研究科主催(公益財団法人日比科学技術振興財団共催)にてテクノ・シンポジウム「テクノWebinar名大 工学女子の人生デザイン」がウェブ(Web)によるオンラインセミナー(Seminar)として実施されました。
メインテーマは「工学女子」で、“「好き」を仕事にして、未来を創造する女性研究者”と題して、女子中・高校生、大学生、保護者、進路指導の先生にご関心を持ってもらえる内容にしました。「2021年、2025年、2030年・・・あなたは何をしていますか。好きなことを学び、そして仕事にする先輩たちの姿をご紹介します。あなたの人生デザインの第一歩を踏み出しましょう」を基本メッセージとし、工学に興味がある女子学生に大学での修学や、その後の就職について、特に女性教員や女性研究者というキャリアパスを身近に感じてもらえるように、二部構成で実施しました。

小橋副研究科長の司会・進行により、水谷工学部長・工学研究科長の挨拶と名大・工学紹介の後、第一部は「学生生活編」として名大工学部の修学や女子学生へのインタビュー、女性若手教員のトークなどで構成し、第二部は「女性研究者編」として、女性教授の一日の紹介や福利厚生制度や施設の紹介をはじめ、工学部全(7)学科の女性教員をパネリストとした座談会(トークセッション)で構成しました。育休中の女性教員からの遠隔地参加やビデオレターの紹介もあり、座談会では、「もしも生まれ変わったら…」、「子育てと仕事の両立」、「どうして大学の研究者になろうと思ったか」などユニークなテーマでパネリストのトークも弾み、最後に「中高生へのメッセージ」を発信し、大変盛り上がりました。
鳴瀧教授の一日(mp4)へ

名古屋大学 オークマ工作機械工学館 公開記念 講演会・見学会

「オークマ工作機械工学館」は、オークマ(株)から名古屋大学基金への全額寄附により建設されたもので、2020年3月30日に関係者によるテープカットを終え、使用を開始しました。本工学館での教育・研究が本格化するにあたり、完成1年を記念して、2021年3月5日に工学研究科と精密工学会東海支部の共催でオンラインによる記念講演、見学会及び先端装置・技術の発表会を実施しました。
当日は、総長、工学研究科長、精密工学会東海支部長の挨拶の後、オークマ(株) 花木義麿様(当時代表取締役会長)から「革新が進む生産加工システム ~マスカスタマイゼーションに向けて~」と題して講演があり、オンライン見学会では、社本教授、中村特任教授からオークマ工作機械工学館(ホール、ギャラリー、講義室、実験室等)の紹介と最新機械の提供者からの機械説明があり、研究開発中の最新技術(高精度切削技術、びびり振動抑制技術、新金属積層造形技術等)について若手研究者から発表があり、活発な質疑応答があり、大変有意義なイベントとなりました。

名古屋大学(東山)地域連携グローバル人材育成拠点施設整備等事業

工学部7号館B棟を中心とした建物群に対する安心安全な教育研究基盤の確保と同時に、人材育成や産学官連携及びイノベーション創出に対応した拠点として、地域連携グローバル人材育成拠点施設の整備を目指し、令和3年(2021年)3月に建設工事に着工し、令和5年(2023年)2月末に建物完成予定です。この事業により設置される施設の規模は、民間付帯施設を合わせた延べ床面積、地上8階建て約16,150㎡です。
整備は、施設等の設計・建設・維持管理を、民間事業者に一体的に委ね、民間事業者の創意工夫やノウハウ、経営能力及び技術的能力を最大限に活用し、財政資金の効率的な使用を図りつつ整備を行うこととし、PFI 法に基づき実施されます。
教育研究棟は、高層階は産学連携スペースとし、高・中層階は主に機械系の実験室、研究室、会議室等で、低層階は、講義室、研究室、実験室、クリーンルームなどです。福利厚生棟は、食堂、購買や民間付帯施設等です。
この事業において、株式会社FUJI様からホールと学習支援スペース、東京エレクトロン株式会社様からオーディトリアム建設にかかる建設費等の寄附がありました。

透明で高靭性な血液適合性複合エラストマー

▶有機・高分子化学専攻 竹岡 敬和 准教授

竹岡准教授のグループは、ユニチカ株式会社の浅井 文雄 研究員らと共同で、血液適合性ポリマーとして知られるPoly(2methoxyethylacrylate)(PMEA) に直径約100nm のシリカ微粒子を高濃度で秩序化した状態に分散させると、光学的に無色透明で力学的に高靭性な複合エラストマーになることを見出しました(図1)。さらに、3D プリンターを使用して人工血管にも利用できるようなチューブ状の形状に加工できることも見出しました。
本研究成果は、2020年付け発行のアメリカ化学会が発刊する『ACS Applied Materials and Interfaces』誌に掲載されました。

光と力のナノスケール協奏
~ 光による半導体の強さの変化を測る ~

▶物質科学専攻 中村 篤智 准教授 松永 克志 教授 ほか

半導体の構造的な強さが光環境に強く依存することが発見されて以来、その強さを知るための手法開発が期待されてきました。工学研究科の中村 篤智 准教授、松永 克志 教授らの研究グループは、独ダルムシュタット工科大学および東京大学との共同研究で、半導体に外部から光と力を同時に入射する手法を新たに開発し、結晶転位の運動が光照射で変化する現象をナノスケールで計測することに初めて成功しました。この成果により、多種多様な先進半導体の構造的な強さをナノスケールで評価できるようになります。
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則永行庸教授らの研究グループがムーンショットに採択

▶化学システム工学専攻 則永 行庸 教授 ほか

化学システム工学専攻・則永行庸教授らの研究グループは、ムーンショット型研究開発制度「2050 年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」を実現するために、「冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収の研究開発」にとり組むことになりました。
本プロジェクトでは、液化天然ガス(LNG)等の未利用冷熱を、大気中CO2直接回収(DAC)に活用することにより、先行技術を凌駕するエネルギー効率で、高純度かつ高圧CO2を回収する新技術(Cryo-Dry)の開発を目指します。
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光通信ネットワークの知的制御

▶情報・通信工学専攻 長谷川 浩 教授

超大容量光通信ネットワーク向けの大規模光ノード構成法を提案しました。提案ノードでは光ファイバ中の多数の波長多重信号(光ファイバあたり100波程度)を柔軟にグループ化し、グループ単位でスイッチングする点が特徴です。更に空間ジョイントスイッチングによる複数光ファイバの信号の一括切り替えを実装したプロトタイプで、ノード全体で2.15Pbpsのスループットが得られること、および400Gbps DP-QPSK信号を700km/7ホップ伝送できることを実証しました。

航空機産業高度人材育成活動
~ 絶え間ない開発技術の発展に取組む力を養う ~

▶フライト総合工学教育研究センター 佐⽵ 伸正 特任准教授 ほか

航空機開発グローバルプロジェクトリーダー(GPL)養成講座では、グローバルな航空機開発事業や、高度な事業管理を必要とする企業の中核構成員を主な受講者として、世界基準に基づいたプロセスの進め方、航空機製品の安全性確保など、体系的な見識と技術課題を理解することで、航空機製造に関わるプロジェクトリーダーとしての即戦力を養成する講座を開催しています。
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特異ナノ空間反応場内でCO2固定に成功

▶エネルギー理工学専攻 尾上 順 教授 中谷 真人 准教授

地球温暖化の原因であるCO2の固定化および有価物質変換は、「エネルギー・環境イノベーション戦略(NESTI 2050)」において分野別革新技術として位置付けられています。今回、1次元凹凸C60ポリマー薄膜内の特異なナノ空間反応場を利用して、大気中の二酸化炭素(CO2)と水(H2O)とが室温で反応し炭酸イオンが生成することを新たに発見しました。この系は、気相中での活性化エネルギーが約2.0eVあり、室温で起こらない反応です。
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環境土木・建築学科 学部1年生
ペチャクチャCafeを開催

▶土木工学専攻 中村 晋一郎 准教授

新型コロナウイルスの影響で入学後に大学へ来る機会の少なかった学部1年生を対象に、オンラインでの交流企画「環境土木・建築学科 学部1年生ペチャクチャCafe」を2020年9月18日に開催しました。交流企画には1年生49名と教員12名が参加しました。
当日はZoomを使用して、4~5名の10チームに分かれてもらい、自己紹介のあと『学部1年生 交流企画を考えよう!』というテーマについて話し合いました。そして最後に、各チームで出た交流企画案について発表してもらいました。
引き続き、学科内での交流を深める取り組みを継続していきます。

キャリア MAP

 

藤本 和士さん

名古屋大学 工学研究科 助教

新しいこと、不可能と言われていることへチャレンジ!

名古屋大学工学研究科化学・生命工学専攻での研究生活が、やはり最も思い出深い期間です。私は実験的手法による研究ではなく、分子動力学(AA-MD)計算という計算機を利用した研究に強く惹かれました。この手法の面白いところは分子を直接観測できるところにあります。博士課程の研究では、界面活性剤の可溶化という現象を行ってきました。学位取得後、立命館大学薬学部へ赴任し、タンパク質や薬剤の研究に従事しました。2014年から再び名古屋大学で現職につき研究を行っております。赴任後は高分子の研究をメインに行っております。

このように、私はAA-MD計算を用いて様々な系、新しい系を対象に研究を行っています。また、高分子のAA-MD研究は最初不可能とも言われた研究でした。新しいことや、チャレンジングな研究は非常に困難で挫折の連続です。しかし、達成した時の喜びは計り知れません。さらに、新しいことへのチャレンジは、新しい知識・考え方や、これまでとは違った分野の友人ができ、大変刺激的です。そのおかげで現在、異分野を融合した研究もスタートしました。ぜひ、皆さんも色々なことへチャレンジし、可能性を広めてください!


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新土 誠実さん

積水化学工業株式会社
高機能プラスチックスカンパニー開発研究所
先端技術センター 第3グループ

目の前のチャンス、ためらわずつかんで。

思えば名大での人生は、ひたすら目の前のチャンスに取り組むことの連続だったように感じます。出会った研究内容は、構造を織りなすように高分子を作り、光で整え、動かし、そしてメカニズムを明らかにすること。博士まで行けば一つの研究として完成できるかも、というチャンスに恵まれ、思い切ってつかんでみることにしました。その結果、メカニズムの解明もでき、国内外の学会での発表、半年のフィンランド留学など、様々なチャンスに恵まれ、忘れられない研究生活となりました。

入社後は、発泡体や接着剤の研究開発に従事し、新しい材料の開発から製品化の検討まで様々なチャンスに恵まれてきました。現在は、パソコンなどの内部にある電子材料向けのシート状接着剤を開発しています。いくつもの相反する性能を共存させる、大変ハードルの高い開発です。この製品がないと高性能の電子機器が作れないため、とてもやりがいがあります。大学での専門分野とは違いますが、チャンスにためらわず挑戦できたのは、前例がない研究の進め方、明らかになるまでやりきる力を研究室で身につけたためだと思っています。チャンスを追いかけてきたら、自分の想像よりずっと広がった人生になりました。これをお読みのあなたも、目の前にあるチャンスをぜひためらわずつかんでください。そのチャンスが名古屋大学であり、化学生命工学科であれば幸いです。


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川口 昂彦さん

静岡大学
学術院工学領域
電子物質科学系列 助教

研究も、合唱も。突き詰める姿勢が研究職の素養に。

研究室で鉄系超伝導体という新物質の薄膜化に挑戦、合唱団サークルで指揮者に就任、さらに社会人の合唱団も2つ掛け持ち、塾講師のアルバイトも、と充実した学生生活でした。思い出深いのは修士課程での学会直前のこと。1年ほどかけて試料数が200近くなっても薄膜は超伝導を示さず……沈んだ気持ちで学会発表の準備をしていました。そこで、気分転換に実験をしようと思い立ち、失敗だと思って未測定だった薄膜を測定にかけました。すると、その薄膜が超伝導を示したんです! 暗中模索だったところに光が見えて興奮し、急きょ発表内容に組み込みました。その後、この結果がカギとなり、分野内において世界最高特性を示す薄膜を作ることに成功し、超伝導100周年を記念したオランダでの国際学会で招待講演をしました。

就職先は研究職以外に考えられませんでした。これは、合唱団での指揮者としての経験の影響かもしれません。指揮者って研究職と似ているんです。曲の成り立ちから深く調べ、考察し、練習という名の実験を繰り返して最適解を見つけ出す。「できるまでやる!」という姿勢も重要でした。これらの経験が研究職としての素養につながったのだと感じています。現在取り組んでいるのは、「室温トポロジカル磁性を示唆する窒化物の薄膜化と物性解明」。薄膜を作る研究を続けています。室温で使える材料の開発にこだわるのは、実用化を踏まえているから。大きな夢の実現を見据えて、研究に励む日々です。


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朝羽 俊介さん

株式会社東芝
研究開発センター 研究主事

とことん思考する。恐れず試す。チャレンジへの姿勢は今も同じ。

私が所属していた研究室のモットーは、「自分の手を動かすこと」でした。子どもの頃から工作や実験が好きだったこともあり、新しい性質を持った半導体材料を生み出すべく、夢中になって多種多様な実験をしました。実験装置のメンテナンスや改造をしたり、他グループの実験を手伝ったりもしながら、幅広い知識と経験を得られました。山ほどの失敗と少しの成功を繰り返しながら、楽しんでトライを続けました。
大学院での専攻を生かして半導体に携わる現在は、自動車や鉄道、エレベータ、太陽光発電などの電力変換器に使われる、パワー半導体を相手にしています。従来のSiよりも装置を高効率かつ小型・軽量化できる材料として注目を集めるSiCの、すぐれた材料特性を引き出す製造プロセス技術を研究しています。次世代の高性能なSiC半導体の創出に必要なのは、実験結果を正確に理解し、合理的かつ独創的なアイデアを提案すること。それにはまさに名大での研究のように、課題にとことん向き合って考えるとともに、まずはトライすることが求められ、その繰り返しを今も楽しんでいます。この手で進化させた技術が、世界中で働く機械を動かし人の生活を支えることを夢見ながら、今日も挑戦を続けます。


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大坂 侑吾さん

金沢大学
理工研究域機械工学系 助教

進んだ道が、最善の選択になる。

高校時代は、「エネルギーや環境に関すことを研究したいなぁ」と、漠然と考えていました。受験に失敗してもあきらめきれず、浪人を経て名古屋大学工学部へ入学したものの、第一志望の学科ではありませんでした。1年次には遊びに集中しすぎて成績がふるわず、2年次から志望コースにはすすめませんでした。傍目に見たら、挫折の連続です。けれど大学では“人”との出会いに恵まれました。友人と講義室の黒板で、講義内容を互いに予習復習することを日課とし、ただ単位を修得する暗記学習から、活きた知識の習得へと意識が変わっていきました。研究室でも、よき恩師と友人に出会いました。大気圧非平衡プラズマを用いた酸素燃焼火炎の制御法に関する研究に従事する中で、厳しくも愛のある(当時は感じ取れませんでしたが)先生の考え方や人間性にふれ、自然と博士課程へ。リーダー(自称)となり研究室をまとめ、誰よりも研究に打ち込む(自称)うちに、大学機関での研究に魅了され、学位取得後、気づけば金沢大学で教員として働き始めていました。現在は、学生時代に学んだ大気圧非平衡プラズマ技術を応用した、燃焼ガスのゼロエミッション化や低温熱エネルギー利用技術の研究に、学生と日々邁進しています。進んだ道が、最善の選択になっています。


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廣田 靖樹さん

株式会社豊田中央研究所
熱制御研究室 主任研究員

あふれる探究心は、専門分野を超え、壁を破る。

ほどほどでは気がすまず、関心を持ったことにはどっぷり浸った大学時代。電子工作をしたのがきっかけで、アパートの部屋に小型の旋盤やフライス盤といった工作機械を導入したばかりか、専門外の電気や機械を独学で学びながら、最後には“機械をつくるための機械”づくりに夢中でした。その知識を、研究に必要な装置をゼロから製作するために生かし、ほとんどの部品を自作。それまでの装置では得られなかった正確なデータを入手し、狙いどおりの結果が次々と出て研究にも夢中になり、気づけばまったく予定になかった博士課程へと進んでいました。
現在の業務は、100℃未満の廃熱を空調に有効活用して電気エネルギーを節約する機器、ヒートポンプの研究です。テーマは大学時代の研究と共通ですが、トヨタ自動車の「トヨタ環境チャレンジ2050」という目標達成に貢献するべく、高効率化を追求し続けています。すでに大学時代に考えていた目標を大きく超えた技術レベルに達し、基礎研究から開発フェーズへと進んでいるものの、製品化には課題が山積。それでも、大学時代に手に入れた知識や経験のように、分野を超えて得意と言えることがあれば、案外行き詰まりにくく、ほかの研究者とも違った進め方ができるもの。そう実感しています。


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鈴木 陽香さん

名古屋大学 大学院工学研究科
電子工学専攻 助教

不可能を可能に。そして現実の製品に。それが工学研究の喜び。

好きな物理を社会に役立てたいと選んだ工学部。音楽系サークルの活動や家庭教師のアルバイトに挑戦し、選択科目の講義はまず一とおり受けてみて興味に合ったものを受講するなど、大学内外のいろいろなことに目を向ける中で夢中になったのは、プラズマの研究でした。学部~修士時代の研究テーマは、不安定要素の多い液体表面とプラズマとの反応の解明。めざした成果には到達できませんでしたが、前例のない研究は意欲をかき立て、国内の学会での発表やイギリスへの交換留学も経験して視野を広げることができました。

修了後は就職も考えましたが、それ以上に強かったのは、研究を続け成果を出したいという思い。博士課程以降は、高密度のプラズマを均一に広範囲で照射できる大気圧プラズマ装置の開発に取り組んでいます。もともと私がプラズマに惹かれた大きな理由は、応用のために電気や化学・機械・物性の幅広い知識を駆使する点。まさにそれができる研究で、独自の装置を開発し、企業と共同で数年後の半導体製造現場などでの実用化をめざしています。学部時代に進路指導の先生から、その自由度や女性研究者への期待を聞いて惹かれた研究の道で、不可能を可能に変え製品として現実の形にできる、工学研究の喜びを味わっています。


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林 泰広さん

中部電力株式会社
電力ネットワークカンパニー
送変電部 技術戦略・開発グループ

パズルのように小さな積み上げが、やがて大きな変革をもたらす。

将来、何か社会に役立つ仕事ができそうだと選んだ、当時の電気電子情報工学科。学部時代は自分の興味の方向性を見きわめるため、情報や電子系を含むほぼすべての講義に出席し、友人たちと切磋琢磨しながら単位を取得しました。そして選んだ研究室は、強電分野。送電経路を遮断する際に発生するアーク放電を、従来のSF6ガスではなく、環境にやさしいCO2などの混合ガスによって消すという、前例のない基礎技術の研究に取り組みました。なかなか思い通りの結果は出ず、出たとしても本当に正しいかを確認するまで喜べない。それでも、パズルのように地道に積み上げ解を出すことが好きな性格と、先生からの「成果を求めても、すぐには手に入らない」という言葉を励みに、研究を楽しみました。

就職後は変電設備の改修・保守に伴う設計業務を経て、新設備の導入検討業務の担当に。国際規格に準拠した設備を当社に導入することも視野に検討を行っていきます。電力自由化など変革期にあるこの業界で、幅広い技術情報を収集し、成果を急ぐことなく積み上げていき、これからの社会に合う技術によってエネルギー供給のあり方に革新を起こす――名大での6年間にも通じる姿勢で、そんな仕事に挑んでいきます。


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劉 暁旭さん

名古屋工業大学
電気・機械工学科 助教

多くの出会いと挑戦を糧に、日本で研究を続ける道へ。

中国・北京で修士課程に在学していた時、多くの国際会議への参加が刺激となり、海外で博士課程に進もうと決心しました。日本を選んだのは、機械の研究分野のレベルが世界的に高いから。その中でも名古屋大学を選んだのは、製造業の中心地である東海地方に位置し、学術的雰囲気が強いからでした。名古屋大学で取り組んだのは、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜のトライボロジー特性に関する研究。初めの頃は、日本語の会話もままならず困難も多かったのですが、先生や仲間が熱心に助けてくれました。研究を楽しむ仲間の姿勢に影響を受け、トライボロジーに魅了されるように。国内外の学会に数多く参加して、研究者の方々から多くの助言をいただくほか、企業との交流会で代表学生として研究発表を行い、日本の高い技術力にふれて感銘を受けました。こうした多くの経験を通して、トライボロジーの社会的意義を深く理解すると同時に、研究室の先生方への敬意も深まり、日本の大学で研究を続ける道を選択しました。
現在の研究目標は、「自動車エンジンのより低燃費化」と「切削工具の切削性能の向上と長寿命化」。独自の研究に挑戦し、国際的な学術活動を促進したいと考えています。さあ、あなたも名古屋大学で「勇気ある知識人」になりましょう!


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池田 遼輔さん

三菱電機株式会社
先端技術総合研究所
駆動制御システム技術部 研究員

名大でのめり込んだモノづくりの研究。次は世界初・世界一を。

モノづくりに携わるエンジニアになりたいーーそう考えて、名大の工学部に入学しました。3年次までは、人力飛行機サークルに所属。飛行機を飛ばすだけでなく設計・製作から行うこのサークルの代表として、寝食を忘れてモノづくりに没頭しました。仲間の協力もあり、人力飛行機の大会“鳥人間コンテスト”では、優勝という成果を残すことができました。
4年次から所属したのは、機械をつくるための機械“工作機械”に関する研究室。研究では、まだ誰も果たしていない現象や理論の解明をしなくてはなりません。その過程でいくつも現れる困難な課題を乗り越えるため、日々、実験と解析の繰り返しでした。それでも制約なく自らの自由な発想で進められる楽しさと、成果が出たときの達成感は大きく、気がつけば研究にのめり込んでいました。企業の研究所に所属する研究員となった現在も、工作機械に関する研究を継続しています。大学時代と比べると、研究内容は製品に近いもの。違いはあれど、名大の自由闊達な学風の中でモノづくりや研究に取り組んで培われた知識や能力、発想は、大いに役に立っていると感じます。10年後や100年後の生活をよりよくする、世界初・世界一の技術をつくり出すこと。それが次の目標です。


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多田 健一さん

(国研)日本原子力研究開発機構
原子力基礎工学研究センター
炉物理標準コード研究グループ
研究副主幹

自分の直感を信じてやりたいことをトコトン追及!

名大を選んだ動機は『核融合炉開発に携わりたい』でした。講義を聞くうちに核分裂に興味が移り、『原子炉の中を見てみたい』という興味から研究室を選びました。

就職か博士課程進学かは悩みましたが、『今の研究が面白いので突き詰めたい』という真面目な思いと、『スイスで開催される国際会議に出たい』という俗物的な思いから進学を決めました。このように私は今まで自分の直感を信じて進路を選んできました。福島第一原子力発電所事故など、自分の価値観が揺らぐこともありましたが、『原子力は日本のエネルギー源として重要』という信念を胸に研究開発を進めています。

私は現在、基礎的な物性データである核データ評価と、被ばく量評価や原子炉設計等の解析コードを繋ぐ核データ処理の高度化に取り組んでいます。世界的にもこの分野の研究者は少なく、日本では私一人です。最初は専門外で戸惑うことも多かったのですが、大学で学んだ『面白そうなこと』を見つけてトコトン追及するという教えが、今の研究を支えてくれています。幸いにも名大には学生のやりたいにトコトン付き合ってくれる先生が大勢います。是非とも自分の直感を信じて、自分の道を突き進んでください!!


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内村 星央さん

三菱重工サーマルシステムズ株式会社
空調機技術部
マルチパッケージエアコン設計G

多くの出会いで広がった視野で、モノづくり全体を動かしたい。

ノーベル賞受賞者を多く輩出する研究環境に惹かれて入学した名大に待っていたのは、数多くの出会いでした。原子力発電所の使用済燃料の再処理に伴って発生する高レベル放射性廃液の処分に使う材料の研究では、机上の検討を実験に移すため、何度も先生方の助言を仰ぎ、仲間と議論して、方針を決定。試行錯誤をしながらも、予測した結果が得られる達成感を味わいました。留学生が比較的多い名大では、研究アシスタントを務める経験もしました。英語でディスカッションをしながら実験を進め、想定どおりの結果にならないときには一緒に解決策を模索する中で、コミュニケーション力が高まっていくのを実感。それだけでなく、自分自身の研究と並行して留学生の研究を手伝うためのスケジュール管理能力もつき、大きな成長につながりました。現在、私が携わっているのは、ビルやホテルの各個室を一括管理できるエアコン室外機の開発です。大きすぎず全体を見渡せる規模の製品に、広い裁量を与えられ開発の計画段階から量産まで関われることに、魅力を感じています。ゆくゆくは開発リーダーとして「自分が手掛けた」と言える製品を世に送り出すことが目標。名大で多くの人と出会い、文化の異なる相手とも接して得た広い視野は、大きな力になるはずです。


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三輪 富生さん

名古屋大学
未来材料・システム研究所 准教授

「なんとなく土木」を、研究にのめり込ませた出会い。

理系だから工学部。身近な土木なら後悔しないだろう。そんな理由で進路を決めた、決して真面目とはいえない学生でした。専門科目には興味深いものもありましたが、4年次に選んだ研究は正直つまらなかった。何か見つかるかもと修士に進んだものの、やはり同じ。ついに中退を決意し研究室の教授に打ち明けると、「それならアルバイトとして、この計算をしてくれないか?」と、教授の研究の一部を手伝うことになりました。

交通計画を立案するため人の行動を数理モデル化する、卒業研究とも共通する内容でしたが、ちゃんと取り組んでみるとこれがおもしろい。だれも知らない答が出てくる。数式をアレンジすると答が変わる。気がつけば、自分でも驚くほど研究にのめり込んでいました。クルマで信号待ちする間にも教科書を読むほどです(笑)。

修了後は企業に就職しましたが、人と違った新しい研究を進めたいとの思いが強くなり、博士課程に再入学。現在は准教授として、当時の指導教官である教授の下、国土交通省などのプロジェクトにも携わりながら、交通計画に関する研究を続けています。独自の研究成果を論文として残したい。その思いが私のエネルギーです。


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鵜飼 真貴子さん

名古屋大学
環境学研究科 助教

やりたいことにいつも手が届く、心強い環境の中で。

幼少時代、住宅の解体から新築までの様子を目の当たりにしてモノづくりの楽しさを感じ、将来は建築に関わりたいと思うようになりました。名大入学後に、建築の三大要素である“用・強・美”の概念を初めて学び、「私はこの先、何を研究していきたいのだろう?」と考えたとき、強く惹かれたのが“用”でした。希望どおり配属された環境設備系の研究室では、1年間のスウェーデンへの交換留学や学会での発表など、やってみたいと思ったことに絶えずチャレンジ。それができる心強い環境の中で、少しの疑問も深く追究し、解決できたときの何にも代えがたい喜びを味わいました。そして、もっと研究を続けたいと、博士課程後期への進学を決意しました。
助教となった現在は、学生時代から研究している太陽熱をはじめとする再生可能エネルギーの利用に加え、エネルギーマネジメントにおけるAIやIoTの活用、ZEBの国際比較などがテーマ。世界各地での記録的な寒波や酷暑など、屋外環境が日々変化する中で、エネルギー消費の多くを占める建物が果たす責任は大きいと感じています。これからの屋外環境や社会の変化に対応する建築環境設備のあり方を、地道に研究していきたい。そのための新たなチャレンジは、今も続いています。
※年間のエネルギー収支がゼロとなる建物


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学び
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工学部長・工学研究科長
宮﨑 誠一

「工学」は、科学を人や社会に役立つ技術へと展開する総合的な学問分野です。その対象は、化学、物理、材料、電気、機械、エネルギー、建築、土木など多岐にわたっています。
産業革命以降、機械化と共にものづくりはめざましい進展を遂げ、それにともなって人々の生活も大きく様変わりしました。一方、現在に至るまでに地球環境問題や化石燃料や資源の大量消費と枯渇などの問題もクローズアップされています。また、工学の担う範囲は、従来の分野だけでなく、医療や創薬、エネルギーや環境、あるいは防災など、大きく広がってきています。最近では、人工知能の急速な高度化が、近い将来、人々の生活や社会構造を大きく変えようともしています。
このような情勢の中で、より高いレベルで「工学」を修め、世界のものづくりのリーダーとして皆さんに活躍していただきたいと願っています。
名古屋大学は門のない開かれたキャンパスが特徴です。緑あふれるキャンパスで、私たちと共に「工学」を学び、直面する課題に果敢に挑戦し、工学分野で「勇気ある知識人」として、赤﨑先生や天野先生に続きましょう。
すばらしい研究成果を皆さんと共に世界に向けて発信できることを楽しみにしています。

ノーベル賞受賞者を生み出した自由闊達な学風の下で実施する
Basics ‒ Specialization - Innovation 教育

より良い工学系人材・勇気ある知識人の育成

世界を代表するものづくり産業の集積地である中部地区の中心的研究大学として、より良い工学系人材育成の期待に応えるため、工学基礎教育を重視すると共に、専門性と総合性を備えた人材育成を目的とした教育組織とカリキュラムを再編成し、学部及び大学院を一体で2017年に改組しました。
グローバリゼーションが加速する国際情勢、新しい価値創造や技術革新をもたらす人材育成の急務化、年齢分布が逆ピラミッド型に変わってゆく状況における社会的なニーズなどの工学分野をめぐる情勢に対応します。
理工系人材育成の必要性を踏まえ、工学全般の分野を網羅した学科・専攻とし、博士人材の育成に繋げます。
育成する人材像(教育目標)

工学部

工学を拓くための学力および資質・能力を備え、
科学に対する強い興味をもとに社会に貢献する人を育てます。

大学院工学研究科

次世代の「工学・技術」を創造・牽引する能力を有し、
(豊かな)専門性と同時に(高度な)総合性と、
(広い)国際的な視野を併せもった、研究者・技術者を育てます。
※( )は、後期課程に付加

学科紹介

化学生命工学科
物理工学科
マテリアル工学科
電気電子情報工学科
機械・航空宇宙工学科
エネルギー理工学科
環境土木・建築学科