名古屋大学工学部 受験生応援スペシャルサイト 〈2026年7月更新〉

有機構造化学研究室

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何が学べるか

確かな基礎化学に基づく俯瞰的応用力

化学は、物質の構造、性質、反応を扱う学問です。近年の科学技術の急速な発展に伴い、学問としての化学はその対象範囲を急速に拡大させています。革新的な材料を構成する新しい物質の開発のみならず、生命現象の分子レベルでの解明から生物の工学的応用に至るまで、豊かで健康な社会を永く維持・発展させていく上で、今後ますます重要性を増していくでしょう。本学科では、化学の基礎学問である物理化学、有機化学、無機化学、分析化学、生化学などを体系的に学び基礎力を養ったうえで、合成化学、生命工学、材料化学、高分子化学などの学問を修め工学的な見地からの俯瞰的応用力を身につけます。

研究室配属前の学生実験

研究室配属前の学生実験

学びの環境

道を切り拓くたくましさ

「化学」の中身は多様です。化学生命工学科は基礎から応用まで、物理化学的(原子レベルの)アプローチ、複雑な分子の合成や機能解析から生物そのものを扱う研究までを幅広くカバーしており、皆さんの選択肢は多彩です。教員・先輩から聞く講義・体験談は迫力があり、3年生までに強く惹かれる分野がいくつもみつかることでしょう。4年生になると、あなたの希望に基づき研究室に配属され、卒業研究として世界最先端の化学に取り組む中で、自ら問題を発見し解決できる、より深化した展開力が身につきます。研究の創造性、厳しさ、楽しさを自ら体験して大きく成長してください。

化学生命工学科の学び

化学生命工学科の学び

将来への期待

化学の力で未来社会を構築していく一員に!

学部卒業後はほとんどの学生が大学院修士課程に進学しています。化学に基づく総合力に加えて広い視野と新たな思考力をもつ人材として、卒業後は多くの民間企業(化学/材料、食品・医薬品、電気・エレクトロニクス、自動車関連など)や国・地方公共団体・大学等の研究職へ就職しています。化学やバイオの裾野が広がり、卒業生はあらゆる産業で活躍しています。社会に出て数年もたてば、プロジェクトをリードし後輩を指導する役割を任されるようになるでしょう。また、海外で技術指導・研究を行う卒業生も増えています。世界中で未来社会を築いていくのは私たち一人一人なのです。

研究成果の発表

研究成果の発表

Key Words

非環状型人工核酸​

人工核酸SNAおよびL-aTNAは柔軟な非環状骨格にもかかわらず、RNAを強く認識することができます。また主鎖のメチル基の位置を変えるだけで直交性も制御できる稀有な人工核酸です。これを駆使することで、次世代型核酸医薬やXNAナノマシンなど様々な応用展開を行っています。

L-aTNA/RNA二重鎖の結晶構造​

L-aTNA/RNA二重鎖の結晶構造​

金属有機構造体(MOF

ナノメートルより小さな空間では、分子が強い力で捕捉されたり、特異な反応性を示したりすることが知られています。このナノ空間を金属イオンと有機配位子から自在に設計可能な新材料「MOF」を用いて、新現象の開拓やCO2回収などの社会課題の解決に挑んでいます。

カゴメ型格子をもつMOFの構造とナノ空間

カゴメ型格子をもつMOFの構造とナノ空間

ここがスゴイ!

  • 世界で初めての分子を作る​

    分子は様々な物質の構成単位です。私たちは、 π共役分子という光・電子機能に長けた分子群を対象に、独自の視点で新しい分子を創出することで、有機エレクトロニクスや医療応用に役立つ新技術を開拓しています。

    世界で初めての分子を作る
  • 光と電子を自在に操る次世代ナノ材料​

    ナノ材料は、単結晶や分子とは全く違う性質を持ちます。私たちは、組成・形状・サイズを精密に制御した金属・半導体ナノ粒子を合成し、光と電子の流れを自在に制御できる新しい機能性材料の開発に取り組んでいます。

    光と電子を自在に操る次世代ナノ材料

    低毒性なAg-In-Ga-S多元半導体ナノ粒子の発光とその制御

  • 界面微生物工学で地球環境を守る​

    微生物を工学的に利用することで、環境浄化やバイオ燃料・有用化合物の生産が可能になります。最先端のテクノロジーを利用して微生物および生体分子の機能を解明し、高効率で実用的なバイオプロセスの研究開発を進めています。

    界面微生物工学で地球環境を守る

わたしの6年間

やりたいことを思いきり楽しむ。
社会課題を解決する研究もその一つ。

渡邉 智貴​

上垣外研究室(有機・高分子化学専攻)所属​

学部1~3年次/高校時代、植物の細胞壁を構成するセルロースの安定した性質が分子構造によることを知って感動し、この学科へ。入学後は今しかできないことを思いきり楽しもうと決め、名大祭実行委員やサイクリング部の活動に熱中し、後輩3人と3週間をかけ、最南端から最北端まで約2800kmの日本縦断も果たしました。授業では化学反応がなぜ起きるのかを理解でき、ますます化学に魅力を感じるように。マイクロプラスチックによる海洋汚染の解決策を考える1年次の教養科目では、「この先の学びが社会課題の解決につながるんだ」と意識し、現在の研究室を目指して勉強に励みました。

渡邉 智貴

フラスコ内の一見ただの透明な液体の中で「どんな反応が起きているのだろう?」と考えるのが化学のいちばんの魅力です。​

渡邉 智貴

日本本土最南端の鹿児島県佐多岬から、最北端の北海道宗谷岬まで、約2800kmを3週間かけて縦断しました。​

学部4年次~大学院/プラスチックは自然に分解されず、廃棄による環境負荷が問題です。そこでアクリル樹脂を分解し、再利用可能な資源として循環させるための、新しい化学反応を開発しています。分解時に多様な物質が生成されると再利用が困難なため、できるだけ単一な物質となるよう、精密に反応条件を設計することが今の課題です。学んだ知識を使ってフラスコ内の現象の本質を考え、次の仮説を立てて実験をする繰り返しは、シンプルですがとても楽しく、わずかな分子構造の違いで大きく性質が変わる化学の魅力を実感。その化学の力を使い、修了後も社会課題の解決に挑みます。

大学院へGO!

有機・高分子化学専攻

ナノからマクロスケールの有機化合物の化学

私たちの生活は、医薬や有機電子材料、繊維など機能を持った有機化合物に支えられています。本専攻では、小分子から巨大分子(高分子・超分子)まで全ての有機化合物の物性・合成と応用に関する高度な専門知識が身につきます。広範な分野の世界最先端研究を通して、社会で活躍できる研究者を育成します。

ナノ材料を用いた伸縮可能なトランジスタ
ナノ材料を用いた伸縮可能なトランジスタ

応用物質化学専攻

持続型社会を支える材料・物質の創製と応用

原子・分子レベルでの物質制御に基づき、持続可能な社会を支える新物質を生み出し応用展開する学問領域を担います。固体化学や物理化学に関わる深い知識を涵養する専門教育と、化学の視点から物質の成り立ちを解明し革新材料の創製につなげる研究を行います。新たな研究フロンティアを拓く研究者を育成します。

スピンを用いたエレクトロニクス応用
スピンを用いたエレクトロニクス応用

生命分子工学専攻

いのちの働きを工学する

生命現象を分子レベルで解析・理解すると共に、その機能を人工的に再構築して幅広く利用することをめざしています。バイオテクノロジーの開発や生物機能を抽出・デザインする技術によって、「いのち」の精緻な働きを工学的に利用していく道を拓きます。基礎と応用を有機的につなぐ研究者を育成します。

いのちの働きを工学する

進路状況