わたしの6年間
注目の全固体電池材料の研究を通じて、
ものごとの根本原理に迫れる面白さ。
島 颯一
入山・矢島研究室(材料デザイン工学専攻)所属
学部1~3年次/幼少期から工作が好きで工学部を進路に選び、兵庫県から製造業が盛んな地にある名大へ。ものごとの仕組みを一から理解したい気持ちが強く、特に3年次の「マテリアル固体物理」など、ミクロスケールの原理を理解できる専門科目は、本当に楽しく学びました。一方、プライベートでは機械設計や電気回路を専門書で学び、 CADで設計図を描いて3Dプリンタで実物を製作する趣味にも熱中。PC用のキーボードなどを完成させました。コロナ禍の時期も、学部の同級生や車好きの機械・航空宇宙工学科の友人とオンラインで交流しながら、モノづくりに没頭しました。
学部4年次~大学院/一般的なリチウムイオン電池が液体の電解質を使うのに対して、より安全で長寿命な固体電解質を使った「全固体電池」の開発が、世界的に注目されています。私の研究は、セラミックによる新しい固体電解質材料の開発。ミクロスケールの構造を理解し、Liイオンが通りやすくなるよう既存の材料を改良します。Liイオン同士の相互作用を活用して、約2倍の性能向上に成功しましたが、今後はさらなる向上のためにも、Liイオン輸送の詳細なメカニズム解明に挑みます。目指すモノづくりを実現するため、根本の仕組みを考え議論して進める研究の楽しさを味わっています。