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マテリアル工学科

物質プロセス実験室 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

物質プロセス実験室

何が学べるか

物理・化学を基盤として工学を俯瞰する学問

「マテリアル」という大きなテーマのもと「何をつくるか(デザイン)」、「どのようにつくるか(プロセス)」、「いかにして社会に送り出すか(システム)」を考え、教育・研究を行うのが「マテリアル工学科」です。これまでの「材料工学分野」と「化学工学分野」を融合させることで、物質・素材・材料の開発から、地球環境に調和した原料から社会実装までを、ダイナミックな「ものづくり」として革新していきます。物理・化学のエッセンス、材料工学・化学工学の専門知識を習得し、次世代における「ものつくり」のフロンティアを開拓していく第一線の人材育成を行います。

マテリアル工学科の教育・研究の理念

マテリアル工学科の教育・研究の理念

学びの環境

分野融合領域の研究者と先端研究設備の充実

「マテリアル」を取り扱うためには物理からのアプローチと化学からのアプローチの融合が必要です。物理・化学をベースとした研究者、ビックデータや理論計算をベースとし情報工学を取り込んだ研究者、シンクロトロン光大型設備などを用いた先端計測分野の研究者などが集い、様々な観点からマテリアルを俯瞰できる学びの環境が用意されています。専門性を有し、マテリアルが有する多様性を理解できる知識を“自由自在に使える武器”として学ぶ、このためのカリキュラムが設定されています。学びながら、自身の専門分野を見つけていくことができる、従来の学問体系にとらわれない将来像を描くことができます。

進化する未来のために、マテリアルを学ぶ

進化する未来のために、マテリアルを学ぶ

将来への期待

すべての産業を支えるマテリアル工学

「マテリアル」、これは社会に貢献し得る学問であると私たちは考えます。社会をより豊かに、安心して、永続的に発展させていくためには、研究で培った英知を具体的な“もの”として、世に送り出すことが必要です。「マテリアル」はすべての産業を支え、そして、社会を豊かに進展させてきました。関連産業が多岐にわたる材料工学分野と化学工学分野が融合したことにより、機械、自動車、重工業、電気・電子機器、情報、医療、食品、資源、エネルギーなど、その将来性が飛躍的に広がりました。工学を俯瞰できる多様性を身につけること、これは将来への可能性を大きく広げます。

無限に広がるマテリアルの未来

無限に広がるマテリアルの未来

Key Words

環境エネルギーの未来を拓く

マテリアル工学に基づいた新しいエネルギー材料の創製、高容量エネルギー貯蓄技術、エネルギー消費高効率化などの技術革新だけでなく、環境に優しい廃棄物の再資源化、生体材料の開発などを通して、地球環境と共生する循環型社会の実現を目指します。

微細藻類をバイオ燃料に変換する研究

微細藻類をバイオ燃料に変換する研究

スマートなものづくり

医療福祉やIT機器などの日常製品から、衛星や航空機などの最先端機器、それらの製造・変換プロセスに至るまで、文明を支える「ものづくり」をスマート化します。設計データを入力し、複雑形状金属部品を製造する3Dプリンタ技術は未来の「ものづくり」のひとつです。

3Dプリンタによる複雑形状金属部品の作製

3Dプリンタによる複雑形状金属部品の作製

ここがスゴイ!

  • 広がる産学連携・社会とのつながり

    産学連携を積極的に進めています。高熱伝導AlN繊維合成技術のベンチャー設立、研究機関(AIST、NIMS)との連携、中部地区企業との技術支援ネットワーク(テクサポネット)などを展開して、研究・技術力を発信しています。

    広がる産学連携・社会とのつながり
  • 未来の自動車を生み出すマテリアル

    高い剛性と衝突安全性を備えた軽量複合材料、高効率の太陽電池、高容量の固体蓄電池、部品の高速成型加工技術などマテリアル工学の技術は、あなたが思い描く未来自動車を実現します。

    未来の自動車を生み出すマテリアル
  • マテリアル工学を先導する最先端実験施設

    マテリアル工学科は世界有数の大型計測分析施設を備えています。金属粒子の表面原子1層を見る電子顕微鏡や物質の電子運動を直接測定できるシンクロトロン光はマテリアルの持つ特性の起源解明に迫ることができます。
    詳細(シンクロトロン光研究センター)へ
    詳細(IMaSSの超高圧電子顕微鏡施設(HVEM))へ

    マテリアル工学を先導する最先端実験施設

わたしの6年間

自由な時間も研究も、全力で満喫。
目標は、専門分野の最先端を行くこと。

斎藤 樹

藤原研究室(物質プロセス工学専攻)所属

学部1~3年次/自由な時間が多かった研究室配属前の3年間は、将来のことを考えず、とにかくやりたいことを満喫しました。合計3つのサッカーとフットサルのサークルに所属し、週3~4回はサッカー三昧。アルバイトも塾講師と接客をかけもち。2年次の夏休みには、友人と東南アジアでバックパッカーを経験しました。授業は流体力学や、ものがどうつくられるかを扱うプロセス設計の知識を特に興味深く学び、幼い頃から興味のあった身のまわりのものの仕組みが解明される学びを楽しみました。

斎藤 樹

現在は名大病院と共同で、小児の難病患者の将来的なリスク予測アルゴリズムを開発。名大だからこその研究テーマです。

斎藤 樹

4年次に参加したサッカーサークルjooookeの合宿大会。背番号10が私です。シュートの爽快感が魅力で、今も続けています。

学部4年次~大学院/4年次からは、研究を学生生活の中心にしようと決めていました。夢中になれそうだと選んだのが、PCを使って生産システムに役立つ解析を行う現在の研究室です。卒業研究で取り組んだのは、石炭火力発電所の排ガス中に含まれる有害な窒化化合物(NOx)の発生原因究明。発電所から過去6年分のデータを取り寄せて解析し、燃焼室の空気流量や温度差など、どの要素がNOx発生量に大きく影響するかを推定しました。大学院では生産システムから離れ、疾病予想という新たなテーマに挑んでいます。PCさえあればどこでもできるうえ、試行錯誤の結果が早く現れる魅力的な研究手法で、博士課程でもさらに高度な研究に挑戦し、将来は専門分野での最先端をめざします。

大学院へGO!

材料デザイン工学専攻

理論予想から設計する未来型“ものつくり”

従来の試行錯誤的なマテリアル探索からの脱却を目指し、社会が必要とする機能を有したマテリアルを理論的にデザインし精緻に創り出していきます。理論計算、先端計測とプロセスとを連携させた21世紀型の“ものつくり”を実現します。

コンピュータで作り出す材料

コンピュータで作り出す材料

物質プロセス工学専攻

未来社会を創造する革新的製造プロセス

熱力学・表界面科学・化学反応・移動現象などの材料工学・化学工学を基礎として、センシング技術、シミュレーション技術、情報処理技術との融合により、未来社会を創造する物質および材料、部材の革新的なプロセスを創成し、先鋭的な研究開発と異分野を融合した専門教育を行っています。

3Dプリンターで作りだした人工造形金属材料

3Dプリンターで作りだした人工造形金属材料

化学システム工学専攻

環境に優しいプロセス開発を目指して

人類社会の持続可能な発展に必要な製品・材料の生産システムにおける収支・反応予測と、物質の化学状態、組成、物性及び物理化学的な予測を基に、高効率・低環境負荷で高性能な製品・材料を生産するプロセスの開発及びそれらの統合に関する化学システム工学の方法論についての研究と専門教育を行っています。

独自に開発した高効率CO2吸収システム

独自に開発した高効率CO2吸収システム

進路状況