名古屋大学工学部 受験生応援スペシャルサイト 〈2026年7月更新〉

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何が学べるか

物理に立脚した工学の創造

現代の科学と技術は互いに不可分の関係にあります。科学上の発見が直ちに技術へ応用され、一方で工業技術の研究が科学を推進する力となっています。科学と技術のさらなる発展のため、物理工学科では物理学・計算科学・材料科学を基盤として、基礎から応用まであらゆるものを教育・研究の対象としています。物質の電気・磁気・光学的性質を調べて機能性物質の創製を目指す物性物理、極限的な高圧・低温・極小を調べて新規物質を探索する極限物理、DNAなどのソフトマテリアルや流動現象、機能性物質の設計指針を探る計算科学など、基礎から応用まで物理学を広く深く学んで、物質世界や自然情報の世界の冒険に挑みます。

物理工学科の概念図

物理工学科の概念図

学びの環境

物理の基礎と先端技術が身につく

物理学は、数学と並び、科学と技術の基礎となっています。本学科では数学と力学、電磁気学、量子力学に代表される物理学の基礎を、講義と演習でしっかり学べるカリキュラムを用意しています。4年次には、各研究室で教員から少人数で直接指導を受け、卒業研究を自らの計画のもとに行います。この過程で知識や技術に加え、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も磨かれます。大学院へ進学すれば、応用物理や物質科学の最先端の研究を経験することでさらに高度な研究能力が身につきます。

研究室セミナーの様子

研究室セミナーの様子

将来への期待

卒業生は幅広い分野での活躍が期待されます

物理工学科卒業生は、分野を問わず幅広く活躍しています。多くの学部卒業生は、さらに高度な研究能力の獲得を目指して大学院博士前期課程、いわゆる修士課程に進学します。学部、修士の卒業生は自動車、機械、電気電子、通信、化学など、幅広い分野に就職しています。卒業生の活躍を反映して各社から毎年多数の求人があります。修士課程修了後、毎年一定数は博士課程に進学します。博士課程卒業生は名古屋大学を始め、東京大学、京都大学、慶應義塾大学など全国の大学の教員となっている他、理化学研究所などの公設研究機関や民間企業の研究員にも採用されています。

Key Words

網目の強さの物理​

網目は多様な構造物や製品に見られる他、ゴムやゲル、接着剤などの材料内部にもあります。増渕研究室では、これらの耐破壊性と網目構造の関係を計算機シミュレーションで調べ、結果から様々な法則性を見出しています。人間関係や通信・交通網の強さもわかるかもしれません。

破断直前の網目の内部構造​

破断直前の網目の内部構造​

量子シミュレーション​

原子を精密に操作して、物質の中で起こる量子の不思議な動きを簡単化して再現し、その仕組みを調べる研究は「量子シミュレーション」と呼ばれます。田仲・川口研究室では、この方法を使って、未踏量子技術の基礎となる物理を理論的に研究しています。

原子スピン制御で生じる人工磁場​

原子スピン制御で生じる人工磁場​

ここがスゴイ!

  • 電子顕微鏡によるナノ材料解析​

    齋藤研究室では、電子顕微鏡でナノの世界を観察し、新しい材料の性質を調べています。渦の性質をもつ電子ビームの研究や、データサイエンス・AIを活用した電子顕微鏡データの解析にも取り組んでいます。

    準結晶の電子顕微鏡像と電子回折図形​

    準結晶の電子顕微鏡像と電子回折図形

  • トンネル効果による超伝導メカニズム解明​

    柏谷研究室では、超伝導発現機構に直結するクーパー対の対称性を、トンネル分光、ジョセフソン効果、圧力効果を用いて同定する独自の手法を開発し、新奇超伝導のメカニズム解明に取り組んでいます。

    トンネル接合と極低温における超伝導分光​

    トンネル接合と極低温における超伝導分光

  • 世界を変える新規半導体材料の探求​

    中塚研究室では、高度情報化社会を支えるLSIの飛躍的な性能向上を目指し、電子・光・熱を制御する新しいⅣ族半導体を創成しています。クリーンルームでの結晶成長やデバイス作製に加え、最先端技術による材料分析を進めています。

    クリーンルームでの薄膜結晶成長実験​

    クリーンルームでの薄膜結晶成長実験

わたしの6年間

主催した無人島イベントの成功を力に、
「AI×生体×物理」の研究に挑む。

野添 海人

生体分子物理工学研究グループ(応用物理学専攻)所属​

学部1~3年次/日常の現象が理解できる物理が好きで、物理工学科を選びました。高校の先輩に誘われて、他大学生とも一緒に多彩なことを楽しむテニスサークルに入り、2年次には代表に。特に印象深いのが、「無人島へ何か1つ持って行くなら?」の会話から始まった無人島イベントです。イベント担当スタッフと一緒に企画し、安全面を含めた綿密な計画を立て、当日は総勢50人ほどで、忘れられない楽しい1日を過ごせました。学科の親しい友人たちとは、教え合いながら試験勉強して、苦手科目を克服。振り返るとこの3年間で、仲間と一緒にどんどん挑戦する姿勢が芽生えました。

野添 海人​

タンパク質の構造を予測するAIや、機能を予測するAIなど、複数のAIを駆使して、新しいタンパク質を設計します。​​

野添 海人​

1人1つだけ何かを持って無人島へ。私はみんなの昼食用の肉を、別のメンバーがバーベキューセットを持参しました。

学部4年次〜大学院/進化の著しいAIと生物に関係する研究に挑戦したくて、生体分子の物理を専門とする研究室へ。天然に存在するAGTに代わって、高血圧の診断試薬として使えるタンパク質を設計しています。分子として成立する構造をAIで予測するのですが、精度を高めるためAIの改変も自分で行います。AIの中身の理解には、物理学と関係が深い「線形代数学」の行列やベクトルが役立ち、タンパク質の構造を理解するには物理的な視点も必要です。日々、AIの新技術をキャッチアップする面白さと苦労を感じながら、自分が新たな発見者になれる可能性がある研究に挑んでいます。

大学院へGO!

応用物理学専攻

科学と技術のインターフェース

本専攻に進学すると、学部で学んだ物理学の堅固な知識を基盤として、物性物理学、材料科学、計算科学分野におけるより高度かつ先端的な課題の研究を行います。研究を通じて、新しい原理の発見とそれを広く応用する能力、新しい境界領域を創造する能力が身につきます。結果として基礎と応用の両分野で活躍できる研究者、技術者となります。後期課程では、社会の課題を自らの研究に結びつけ、その解決を果たすための創造力/総合力/俯瞰力を養います。高い見識を有し、国際的に指導力を発揮できる人材となります。

ナノ材料を用いた伸縮可能なトランジスタ

ナノ材料を用いた伸縮可能なトランジスタ​

物質科学専攻

新しい視点で物質を科学する

本専攻に進学すると、学部で学んだ物理学に、応用化学・応用物理学・材料科学等の幅広い理工学分野のエッセンスを融合させた物質科学の新しい学問体系を学べます。物質やデバイスが関わる幅広い工学と社会の発展に寄与できる多角的な視野・柔軟な価値観が身につきます。後期課程では、物質科学に関わる個々の学問分野をより深く探究しつつ、枠組みを乗り越えた周辺領域も学びます。科学技術分野で世界的なリーダーシップがとれる技術者・研究者を目指せます。

スピンを用いたエレクトロニクス応用​

スピンを用いたエレクトロニクス応用​

進路状況