名古屋大学工学部 受験生応援スペシャルサイト

環境土木・建築学科

自動運転車両「ゆっくりミニバス」の実道走行に向けたプレ実験 - Spherical Image - RICOH THETA

建築設計課題の成果発表と講評会

何が学べるか

良好な社会環境を創造するための工学

土木工学は自然環境に対して社会インフラを建設する工学として、一方、建築学は人間生活を収容する人工環境を建設する工学として、それぞれ個別に発展してきました。しかし、両者は良好な社会環境を創造するための工学であり、近年は両者が共同で行う事業が増えています。本学科では、暮らしをより安全・安心で快適にし、自然と調和した社会を築くための基盤について、計画から設計・施工、維持管理、環境との調和のすべてを扱う環境土木工学と、人間の様々な生活行為を含む空間を創造する総合学であり、美しい建築・都市デザイン、安全・安心な構造、快適な環境づくりなどを扱う建築学を学ぶことができます。

宮城県気仙沼市における津波による延焼発生リスクの推定

宮城県気仙沼市における津波による延焼発生リスクの推定

建築設備設計・演習講評会

建築設備設計・演習講評会

学びの環境

実験施設など充実した環境での教育・研究

2年生から環境土木工学プログラムと建築学プログラムに分かれます。環境土木工学プログラムでは、構造・材料、水工、地盤、計画、環境、国土デザインの6つの分野を基礎にして教育・研究を行い、自ら問題を発掘し、調和の中に解決しうる能力を有する研究者ならびに高級土木技術者を養成します。またJABEE認定を受けています。
建築学プログラムでは、建築および都市における計画・デザイン、環境・設備、構造・材料・生産技術の3つの分野を基礎に総合的に教育を行い、将来に対する幅広い展望を提供することで、高度な専門知識を駆使し得る個性的で創造豊かな人材を育成します。

世界初の大学内実橋模型NU²BRIDGE

世界初の大学内実橋模型NU²BRIDGE

将来への期待

幅広い分野にわたる就職先

環境土木・建築学科の卒業生は8割以上が大学院へ進学します。本学科の上に位置する大学院専攻には、工学研究科土木工学専攻と環境学研究科都市環境学専攻(持続発展学コース、建築学コース)の2専攻があります。大学院博士前期課程修了後は、専門性を含めた活躍を志し後期課程に進学する学生や、社会ですぐに活躍する学生がいます。卒業生は、大学等の研究・教育機関、土木・建築関連の民間企業や行政機関、国際機関など国内外のさまざまな分野において、本学科で修得した高度な専門知識と広い視野、そして豊かな想像力や応用力をもった技術者として活躍しています。

一般向けの地震防災啓発行事

一般向けの地震防災啓発行事

Key Words

社会インフラ

本学科では、道路、鉄道、空港、港湾、ライフライン、防災構造物などの社会インフラに関する総合学問を学びます。社会インフラは、生活のみならず、経済活動、防災・減災、教育・福祉などとも密接に関係しており、人間が日常生活を営む上で必要不可欠な社会全体の基盤となります。

黒部ダム

黒部ダム

人と環境が共生する未来へ

建築学とは人間の様々な生活行為を含む空間を創造する総合学です。建築学プログラムでは、建築および都市における計画・デザイン、環境・設備、構造・材料・生産技術の総合的な教育を行い、幅広い視野に立ち高度な専門知識を駆使し得る個性的で創造力豊かな人材を育てます。

2022年度最優秀卒業設計賞 村瀬千瑛「まちうら探訪」

2022年度最優秀卒業設計賞
村瀬千瑛「まちうら探訪」

ここがスゴイ!

  • 高潮津波シミュレーションシステム

    三次元高潮津波シミュレーションシステムは、津波、高潮、風波およびそれらが複合した流動場を発生させられる長さ28m、幅11mの大規模な平面波浪水槽です。沿岸域の防災・減災対策の確立に向けた研究をしています。

    高潮津波シミュレーションシステム
  • 名大東山キャンパスの創造的再生

    20年を超える名大キャンパスの再整備には建築学プログラムの教員が参画しており、その成果は、2015年日本建築学会賞(業績)、平成29年度省エネ大賞・資源エネルギー庁長官賞(業務分野)として表彰されました。

    名大東山キャンパスの創造的再生
  • 教育プログラム

    環境土木工学プログラムは、日本技術者教育認定機構(JABEE)による認定プログラムとなっています。JABEE 認定プログラム修了者には、国家資格である「技術士」の第一次試験免除に該当する「修習技術者資格」の自動取得というメリットが与えられます。さらに、JABEE認定プログラムは国際的同等性が保証されており、JABEE修了生が将来、海外留学や技術者として海外で働く場合に有効な手助けとなります。
    建築学プログラムは、専門分野に関わる基礎知識を修得し建築学の全体像を把握した後、学生自身の関心と自主的な判断により科目選択し、より深く専門知識を学ぶ教育カリキュラムを採っています。建築学プログラムの教育プログラムは、国家資格である「建築士」の受験資格の学歴要件として認められており、卒業後すぐに「建築士」が受験できます(二級・木造建築士はすぐに取得できます)。

わたしの6年間

山で鍛えた精神力と、名大の環境が、
研究・設計を突き詰めたい意欲を後押し。

中村 茉生

堀田研究室
(環境学研究科 都市環境学専攻)所属

学部1~3年次/幼少期に好きだった折り紙が、やがて建築物への興味になり、東京を離れ一人暮らしをして建築を学ぼうと名大を選びました。所属したワンダーフォーゲル部では、毎月近くの山で鍛練を積み、10日以上の夏合宿で剣岳などの登頂にチャレンジ。電波も届きにくい自然の中に身を置き、同じ仲間と行動を共にする中で、人との関係を大切にしながらものごとをやり抜く精神力が鍛えられました。この経験が、設計や製図の課題に納得いくまで取り組む姿勢につながりました。

中村 茉生

研究室内外の学生と共同で、設計課題に取り組む学外コンペにも積極的に参加。入賞を果たし、新しい視点も学べました。

中村 茉生

毎月2回、1泊で近場の山へ。夏休みには北アルプスや南アルプスへ遠征。山頂に立った瞬間の感慨は言い尽くせません。

学部4年次~大学院/建築の中でも関心を持ったのが意匠(デザイン)の分野。特に、設計の際に建物や敷地の形をどう考えるのかを突き詰めたくて、 都市・建築の形態分析を行う研究室を選びました。研究では、スイスのジュネーブ郊外に建つ築80年以上の国連事務局“パレ・デ・ナシオン”に注目。国際設計競技(コンペ)に出された案や実施された設計案を分析して、豊かな自然風景や丘陵地の地形と共生する建築デザインの特質とそれの持つ意味を解き明かします。あまり着目されてこなかった地域の都市・建築を研究し、建築史上の空白部分を埋めるのが研究のやりがい。その成果を、将来は自分の設計に取り込みたい。研究室や製図室を好きなだけ使える名大の自由な学びの環境が、意欲を後押ししてくれます。

大学院へGO!

土木工学専攻

質の高い社会インフラの形成を可能とする研究者・技術者の養成

社会における土木工学・土木技術の重要性や環境に与える影響を考慮しながら、質の高い社会インフラの形成を導く学理・方法論を研究するとともに、先端的な専門知識と高い倫理観をもつ研究者・技術者を養成することを目標としています。英語による授業や海外インターンシップ制度を備えた国際プログラムへの参加も可能です。

国際色豊かな教育・研究環境

国際色豊かな教育・研究環境

環境学研究科 都市環境学専攻 持続発展学系

持続可能な都市・地域・国土をつくり出す方法論の追求と実践

地球環境問題や高齢化など多くの課題を抱える人間社会。それを将来にわたって持続可能とするために、基盤となる都市・地域・国土のかたちやしくみを見直し、ICTや新素材等の先端技術をうまく活用できるようにすることが求められています。そのための方法論を研究するとともに、社会で実践できる人を育てます。

都市のあり方が人間社会の持続性を決める

都市のあり方が人間社会の持続性を決める

環境学研究科 都市環境学専攻 建築学系

デザイン×工学の統合知で建築・都市を創造・再生

「用・強・美」の面から統合的に学問体系を構築し、建築や都市のデザイン、関連技術に関する教育研究を分野横断的かつ実践的に行っています。多分野の知識を取りまとめてデザインやマネジメントなどの実務へ反映させる能力や、市民や利用者の視点に立脚したボトムアップ型の問題解決力を有する人材の育成を目指しています。

デザイン×工学の統合知で建築・都市を創造・再生

進路状況