機械的分離プロセス工学グループ(入谷研)は、「粒子・流体系分離のフロンティアに挑む」をスローガンに掲げ、「固液分離」や「膜分離」といった分離プロセスについて研究を行っています。研究室見学では、当研究室で行っている具体的な研究テーマの紹介を行うとともに、膜モジュールとこれを設置して行う濾過試験装置、圧縮透過セルとこれを設置して行う圧搾試験装置、分析機器等を見ていただき、その使用方法やどのような研究に利用できるかにについて解説いたします。
当研究室では、微粒子や微生物などを分離対象として濾過、遠心分離、圧搾、沈降などの固液分離操作全般に関して、世界をリードする研究成果を挙げてきました。最近では、バイオ、エレクトロニクス、ニューマテリアルなどの先端技術分野から水環境再生・水資源創出に至るまで、今後ますます重要性が高まるナノ粒子や生化学物質(タンパク質、アミノ酸等)の高精度な分離についても活発な研究を行っています。こうした機械的な粒子・流体系分離は、シンプルな操作であるとともに、最も省エネルギー的な方法であり、また環境への二次汚染がないクリーンな分離技術として、その優位性が再認識されつつあります。
具体的な研究テーマについては、機械的分離プロセス工学グループ(入谷研)ホームページをご覧下さい。
材料加工工学グループでは新築されたES総合館の1階に実験室の拠点を構えています。1、2階吹き抜けの広々とした実験室において、塑性加工の実験を行うためのプレス機械を中心とした研究設備を紹介するとともに、最近の研究事例を説明します。最大速度100mm/sec、最大荷重2000kNの油圧サーボプレス、最大荷重800kNのリンク機構式ACサーボプレス、プレス機械と同期した産業用ロボットの実機見学をはじめ、精密三次元測定器や微小硬度測定器、走査型共焦点レーザー顕微鏡などのパネル紹介を行います。
コンロッドやクランクシャフトなどは、丸棒素材を上下の金型の中で鍛造して成形しています。このとき金型内への材料充填をさせるのに多くのバリを作ることで成形を完了しているのですが、材料歩留りをいかに向上させるかが課題となっています。現状の型鍛造の工程は限界にあり、材料歩留り向上には仕上げ鍛造の前の予成形(プリフォーム)形状の最適化が重要であります。そこで当研究グループではロボットとサーボプレスを用いて、逐次鍛造によりプリフォームを成形するフレキシブル鍛造システムの開発を行っています。
より詳細な情報は、石川・湯川研究室ホームページをご覧下さい。
主に以下の研究テーマの中から、ご希望のテーマに関連する実験設備を見学していただきます。
1. 楕円振動切削による自由曲面加工と超精密マイクロ加工
2. 切削加工における切りくず制御と切削プロセス制御
3. 新原理に基づく非接触浮上型超精密流体軸受の開発
4. 切削加工時のびびり振動の解析と抑制
5. 難削材の切削加工における工具寿命延長と高能率化
6. 酸化膜CMPにおける研磨プロセス解析と測定/制御技術の開発
7. Walking Driveに基づく超精密アライメント装置の開発
工学研究科 超精密工学研究グループ(社本研)ホームページをご覧下さい。
橋梁等のインフラの維持管理のための教育、研究、社会貢献に資する実物大の橋梁モデルを見学いただきます。実際に使用されていた3種類の橋を名古屋大学内に移設した施設であり、世界的にも珍しい施設です。実際に皆さんが使っている橋とは、どのようなスケールなのか、どのようなところが壊れやすいのか、どのような問題を抱えているのか、について橋梁モデルをとおして体感いただく予定です。身近にあって普段何気なく眺めている橋の現状について知ってください。なお、この施設の建設、運用は、名古屋大学とNEXCO中日本との包括的な連携推進に関する協定に基づく事業です。
社会基盤工学専攻材料・形態学グループは、以下の目標に向かって研究・教育を行っています。
当プラズマナノ工学研究センターはIB電子情報館の3、4階に拠点を構え、半導体デバイス製造に使用可能な300mmウェハ用微細加工装置(エッチャーなど)のプラズマ中粒子(ラジカルなど)を超精密レーザー光学計測する研究設備から、オングストローム(10の-10メートル)スケールの表面解析設備を有し、電気放電により生成する“プラズマ”を活用したナノ材料合成(ナノカーボン、カーボンナノウォール、微結晶シリコン)や微細加工(有機膜や窒化ガリウム(GaN)膜の自律型エッチング)、大面積大気圧プラズマプロセスの研究を行っています。これら事例を説明するとともに、プラズマ中ラジカルのモニタリングプローブ、材料解析手法である表面和周波振動分光(SFG)や電子スピン共鳴(ESR)などの設備を紹介します。
詳細は下記研究室・センターホームページをご覧下さい。
当研究グループは、エコトピア科学研究所エネルギー科学研究部門に所属し、エコフレンドリーな発電である「廃熱を利用した熱電発電システム」の実用化を目指して、高性能熱電材料の開発、熱電モジュールの高性能化および新規熱電モジュールの製造に関する研究開発を行っています。研究室見学の際には、研究内容の概要を説明させて頂いた後に、熱電材料の各種製造装置、組織観察用の走査型電子顕微鏡、熱電特性評価装置、カスケード型熱電発電システム等を見学して頂きます。
化石燃料である石炭、石油、天然ガス等のエネルギー資源の枯渇と二酸化炭素などによる地球温暖化の問題を解決することが全地球的緊急課題です。熱電半導体を用いて熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換できる熱電発電は、省エネルギーと環境保全につながるエコフレンドリーな発電方法です。当研究グループでは、主要な燃焼システム(火力発電、各種用途の産業炉、ゴミ焼却処理施設、自動車など)から排出される300~600℃の廃熱を利用した熱電発電に特に注目して、その発電に適した高性能熱電材料の開発、熱電発電用モジュールの高性能化、新規熱電モジュールの製造法の開発に関連する研究を行っています。
大日方研究室では、人と機械の調和を目指す革新的福祉工学技術と人間中心設計に関する研究を行っています。今回は、人間-ロボットのインターフェース技術とロボットの環境適応技術の確立を目指した触覚センサに関する研究と、自動車運転時に計測可能な生体反応から「注意力の低下」や「運転疲労」を実時間で定量的に評価する研究を中心に紹介します。
大日方研究室では、動的システムの計測制御を基盤技術とし、機械だけでなく、機械と人間とのインターフェース、さらには人間そのものを研究対象としています。人間と機械との対比による生体機能の理解と、それを支援する機械技術の設計、さらには人間と機械との相互の関係のあり方などの研究を通じて、革新的福祉工学技術と人間中心設計理論の確立を目指します。企業や医療関係者との連携など、横断的・学際的取り組みも盛んです。
2011年3月11日に発生した東日本大震災により、災害情報等を恒常的に提供することが難しい状況があります。このような状況の中、 正しい情報を得て、正しい判断・行動を行うため、まずは様々な情報の集約が重要と考え、減災連携研究センター内に今回の大震災に関する情報集約拠点を立ち上げました。本拠点では、新聞、雑誌、各種機関の報道資料、動画や写真など、この大震災に関する各種情報をできる得る限り収集・発信しています。
また、近い将来、この地域に起きうる南海トラフの地震に関する情報や、地震に対する備え等についても情報提供していきます。是非お気軽にお立ち寄りください。
展示の詳細については、減災連携研究センターホームページをご覧下さい。