シリアルNo.   

平成15年度名古屋大学工学研究科「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」

 

 研究開発テーマ

   (シーズ)

クラスターを利用したナノスケール加工・応用技術の開発

 

技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎

研究段階(該当に○

〔○〕材料(No03)、 〔 〕バイオテクノロジー(No  )、 〔 〕情報通信(No  )

〔◎〕機械(No21)、 〔 〕 医療・福祉(No  )、 〔 〕 エネルギー(No  )

〔 〕環境(No  )、 〔 〕 その他(No  )

基礎         応用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーワード(5つ以内)

窒化炭素膜応用,フラーレン分子ベアリング,ナノチューブ高アスペクト比加工,自己組織化応用デバイス開発,機械的性質の原子分解能評価

 

提案者職名・氏名

所属機関名(機関名・学部・研究室名)

助教授・松室昭仁

工学研究科・マイクロシステム工学専攻・微細加工システム講座

 電 話

052-789-3114

 mail

matsumuro@mech.nagoya-u.ac.jp

 FAX

052-789-3114

 ホームページ

 

[研究成果があり、公開可能な技術シーズ]

 研究開発の目的

(研究の目的、最終的な事業化分野)

ナノシステム構築のためには,クラスターをはじめとしてイオンや自己組織化を利用した革新的ナノスケール加工手法の開発が必要である。本研究グループでは,DLCを凌ぐ高耐久性表面創成および超音波励振を用いた薄膜密着性の制御,フラーレン分子を利用したベアリング,自己組織化メソポーラス材料を用いたセンサー・ナノシステム構築とそれらの機械部品としての原子レベルでの評価技術を確立している。これらの研究を通してナノモータなどのナノーマイクロシステムを実現する。

研究開発の内容(概要)

(研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください)

(1)高耐久性表面創成:N,Arイオンと炭素蒸着によりDLCを凌ぐ対摩耗性を有する窒化炭素膜を形成する。また,成膜時に超音波基板励振を行い残留応力を制御し密着性を高める。(2)フラーレン分子ベアリングの開発:球状クラスター構造により回転の自由度を有するフラーレンC60単層膜を形成する技術を確立し,ナノチューブ,グラファイト表面との転がり摩擦によるシステムを実現し,分子ベアリングを開発する。(3)ナノチューブプローブ高アスペクト比加工法の確立:ナノチューブをSTM探針に任意に取り付ける手法を確立し,ナノチューブの特異な形状を利用した高アスペクト比ナノ凹凸加工技術を確立する。(4)自己組織化応用デバイス開発:界面活性剤による自己組織化を利用して表面積が大きく,穴径を自由に制御できるメソポーラスシリカ薄膜を合成する手法を確立し,特定な分子を選択的に吸着する高感度の臭い(ガス)センサーデバイスを開発する。(5)原子分解能を有する応力負荷その場観察装置による評価:システムをパーツとして要求される応力負荷条件下でマイクロ−ナノパーツや表面の変化を原子レベルで評価を行う技術開発をする。

 新規性、独創性

(当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に)

上記各内容(番号は対応)についてそれぞれ説明する。

(1)高耐摩耗性窒化炭素膜の形成条件と特性を明確化し,その起源について微視的観点から解明した。得られた薄膜は現在広く用いられているDLCを凌ぐ。(2)単層膜形成技術を開発し,分子回転による超潤滑特性を初めて解明した。(3)ナノチューブによる高アスペクト比(直径数十nm,深さ約百nm)加工を初めて実現した。(4)形態制御の条件と機械的性質を解明し,デバイスを発案した。(5)引張りひずみを加えながら原子レベルで表面変形を評価できる唯一の装置を開発した。

地域経済への波及効果

(本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等)

自動車,航空機,医療機器などには摺動部のトライボロジー特性やセンサーなどの高精度化・マイクローナノ化が重要である。上記研究テーマはこれらの要請に答え得る。

 実用化への見通し

(共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等)

実用段階にある研究:(1),(3),(5)

基礎レベルをクリアした研究:(2)

実用への構想段階にある研究:(4)

 関  連

工業所有権

  発明(考案)等の名称

    発明者

   出願人

  外国出願

結晶性薄膜形成方法および形成装置

松室昭仁

松室昭仁

  〔 〕有

  〔○〕無

 注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。

       A 掲載して頂く技術シーズはシーズ集・ホームページ等での公開を前提に記載していただいています

         ので非公開情報の欄は「非公開」とのみ御記入下さい。