シリアルNo.   

平成15年度名古屋大学工学研究科「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」

 

 研究開発テーマ

   (シーズ)

超高速濾過分離のための新規ダイナミックフィルターの開発

 

技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎

研究段階(該当に○)

〔 〕材料(No  )、 〔 〕バイオテクノロジー(No  )、 〔 〕情報通信(No  )

〔◎〕機械(No24)、  〔 〕 医療・福祉(No  )、 〔 〕 エネルギー(No  )

〔○〕環境(No40)、  〔 〕 その他(No  )

 基礎          応用

 

 

 

 

 

キーワード(5つ以内)

濾過,膜分離,膜洗浄,ダイナミックフィルター,膜モジュール

 

提案者職名・氏名

所属機関名(機関名・学部・研究室名)

教授・入谷英司,講師・向井康人,助手・片桐誠之

工学研究科・分子化学工学専攻・精密分離工学講座

 電 話

052-789-3374

 – mail

iritani@nuce.nagoya-u.ac.jp

 FAX

052-789-5300

 ホームページ

http://www.nuce.nagoya-u.ac.jp/e3/e3.html

[研究成果があり、公開可能な技術シーズ]

 研究開発の目的

(研究の目的、最終的な事業化分野)

近年、各種産業において、膜濾過法の適用が有望視されているが、濾過の進行に伴い微粒子による膜細孔内の目詰まりが生じる他、膜面上に高圧縮性の濾過ケーク層が形成され、これらが流動抵抗となって濾過速度が著しく減少するという問題点がある。本研究では、濾過を行いつつ同時に膜の洗浄を行い得るダイナミック濾過法に着目し、濾過操作時に生じる濾過速度の低下を従来にない方式で防止することができる、まったく新しいタイプのダイナミックフィルターを開発する。

研究開発の内容(概要)

(研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください)

本研究では、様々なタイプの新規ダイナミックフィルターを提案し、その実用化に向けた研究開発を行う。その代表例として、可動濾材部をもつセルフ・クリーニング型分離膜モジュール(特願2001-209184,特願2003-99598)がある。このモジュールは両面に濾過面を有する膜濾材をもち、圧力の切り替え操作により、この膜濾材が左右のストッパー間を交互に高速移動し、そのときの衝撃力と濾液の逆洗の効果により濾過ケークが剥離するというユニークな構造をもつ。例えば、このような濾過機を設計・開発する。

 新規性、独創性

(当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に)

ダイナミック濾過の代表であるクロスフロー濾過はエネルギー消費が大きいという欠点を持つため、それに代わる新規手法の開発が喫緊の課題となっている。本研究では、高速かつ低エネルギー消費の濾過処理を実現する新規なダイナミックフィルターを提案し、その課題の抜本的な解決を目指している。特に前述のセルフ・クリーニング型分離膜モジュールはこれらの点で従来法よりはるかに優位であり、他に類例を見ない、極めて独創的な手法である。

地域経済への波及効果

(本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等)

各種の工業分野や環境保全分野において、高速かつ低処理コストの膜濾過法の開発が切望されており、本研究の実用化はこれら産業の格段の進歩を促す。特に超微粒子懸濁液を取り扱う新素材、電子産業、バイオ等の最先端技術分野では、極めて高度な膜濾過操作が必要とされており、本研究成果の高い貢献が期待できる。このように、本研究テーマは今まさに社会で要求されている今日的課題を取り扱うものであり、研究成果が産業界及び地域社会に与えるインパクトは極めて大きい。

 実用化への見通し

(共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等)

これまで、科学研究費の補助による研究、国家プロジェクトにおける研究、民間企業との共同研究など、様々な形態で本研究に関連する研究テーマを推進し、既に一連の成果を挙げている。特に前述のセルフ・クリーニング型分離膜モジュールについては、その新規性と独創性に基づき、既に2件の特許出願(特願2001-209184,特願2003-99598)を果たしている。以上より、実用化の早期実現への見通しは明るいといえる。

 関  連

工業所有権

  発明(考案)等の名称

    発明者

   出願人

  外国出願

1. 可動濾材部を持つ濾過機とその操作法

2. 可動濾材部を持つ濾過機

入谷英司, 向井康人, Than Ohn

入谷英司, 向井康人, 片桐誠之, Than Ohn

名古屋大学長, 科学技術振興事業団

名古屋大学長, 科学技術振興事業団

  〔 〕有

  〔○〕無

  〔 〕有

  〔○〕無

 注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。

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         ので非公開情報の欄は「非公開」とのみ御記入下さい。