シーズNo. 98 

平成16年度「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」

 

 研究開発テーマ

   (シーズ)

シミュレーションデータ共有解析と3次元可視化システムの開発

 

技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎

研究段階(該当に○

〔 〕材料(No  )、 〔 〕バイオテクノロジー(No  )、 〔○〕情報通信(No16

〔 〕機械(No  )、 〔 〕 医療・福祉(No  )、 〔 〕 エネルギー(No  )

〔 〕環境(No  )、 〔 〕 その他(No  )

 基礎          応用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーワード(5つ以内)

コンピュータシミュレーション、共有解析システム、3次元可視化、

VRML、画像処理

 

提案者職名・氏名

所属機関名(学部・研究室名)

教授・荻野瀧樹

名古屋大学 太陽地球環境研究所 ジオスペース研究センター

 電 話

0533-89-5207

 mail

ogino@stelab.nagoya-u.ac.jp

 FAX

0533-89-5090

 ホームページ

http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/

 

 研究開発の目的

(研究の目的、最終的な事業化分野)

電磁流体(MHD)・流体モデルを利用して、ネットワークを通じてスペースプラズマシミュレーションを行うことができるシステムの開発を目的とする。更に、シミュレーション情報と結果の呈示を行うために、動画作成と3次元可視化(VRML: Virtual Reality Modeling Languageを主体としたシミュレーションデータ共有解析システムを開発する。

研究開発の内容(概要)

(研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください)

スペースプラズマMHDモデルシミュレータのコンプリートコードにおいて各モジュールの仕様を検討して、MHDコードの作成と基本動作の確認を行う。並行して、シミュレータ用インターフェースを開発し、3次元可視化(VRML)と動画作成モジュールの設計開発を行う。更に、磁気圏、電離圏、熱圏のMHD・流体シミュレーションのデータベースコンテンツの作成を行う。

 新規性、独創性

(当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に)

本計算科学活用型特定研究開発推進事業「宇宙シミュレータ・バーチャルラボシステムの構築」では、天体シミュレーション実施支援システムは国立天文台に、スペースプラズマシミュレーション実施支援システムは京都大学宙空電波科学研究センターに置き、ネットワークを介して両者を共有化するシステムを開発し、各研究グループから自由に利用できるようにすることを目指している。その中で、私達のMHD・流体コード班の平成13年度の研究開発内容は、(1)標準MHDコードの開発・提供、(2)VRMLによる可視化ツールの開発と標準化・提供、(3)太陽風と地球磁気圏電離圏相互作用の3次元グローバルMHDシミュレーションへの適用方法とその例及び作成したコンテンツの提示、(4)Webのホームページを用いての計算依頼と計算結果の図形表示方法の確立であった。これらの成果を以下にまとめる。

まず(1)と(4)については、太陽風と地球磁気圏相互作用に関する一つのコンプリートMHDコードを説明を付けてWebのホームページで提供し、更に、そのMHDコードを京都大学宙空電波科学センターのPCクラスタ計算機に移植した。そしてWebのホームページを通してパラメータを設定することにより、遠隔地からの計算依頼、計算結果の図形出力をホームページから取得することができるようにした。(2)については、「VRMLの利用方法」の第0版の和文と英文マニュアルを作成し、かつその全部のプログラムを含めてCD-Rに納め、計算科学プロジェクトリーダー全員に配布した。(3)についても、太陽風と地球磁気圏相互作用の様々な3次元グローバルMHDシミュレーション結果を「VRMLの利用方法」のCD-Rに納めて提供した。更に、MHDコード・ハイブリッドコード及び粒子コードを比較できるように、衝撃波形成の1次元MHDコードをWebのホームページを通して、同じように計算依頼と計算結果の取り出しと動画作成を可能にした。これは、コードの違いによってシミュレーション結果がどの様に異なってくるのかを理解する基本課題として作成するものである。

地域経済への波及効果

(本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等)

地球磁気圏などの3次元シミュレーション結果をよりよく理解するためには、3次元可視化は不可欠である。インターネット3次元可視化のための国際標準言語VRMLVirtual Reality Modeling Language)の登場によって、3次元画像処理専用機と3次元画像処理専用ソフトウエアを持たなくても、VRMLファイルとVRMLのビューア(cosmoplayerなど)さえあれば誰でも3次元画像を自分の好きなように見ることができるようになった。そのVRML3次元画像ファイルをFortranによって作成するためのインターフェースサブルーチンパッケージを開発して提供し、利用の方法と例題及び作成したVRMLコンテンツを公開した。

提供したインターフェースサブルーチンパッケージを利用すれば、誰でも比較的簡単に高度な3次元画像を表示するためのVRMLファイルを作成することができる。

 実用化への見通し

(共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等)

上記に示した、Fortran言語を用いた3次元画像VRMLファイルを作成するためのインターフェースサブルーチンパッケージ(モジュール化されたFortranサブルーチンの集合)は、そのままで誰でも利用でき、かつFortranが動く全てのコンピュータで動かすことができる。インターフェースサブルーチンパッケージはWebを通しても、CD-ROMに収めたものでも提供できる。

現在のインターフェースサブルーチンパッケージは第0次バージョンであり、今後更に機能の種類(モジュールの種類)とアプリケーションソフトウエアを充実させていく予定である。

 関  連

工業所有権

  発明(考案)等の名称

    発明者

   出願人

  外国出願

 

 

 

  〔 〕有

  〔 〕無

 注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。

       A 掲載して頂く技術シーズはシーズ集・ホームページ等での公開を前提に記載していただいています

         ので非公開情報の箇所は「非公開」と御記入下さい。