シーズNo. 85
平成16年度「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」
研究開発テーマ (シーズ) |
共鳴トンネル素子を用いた超高速集積回路技術の研究 |
技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎ |
研究段階(該当に○) |
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〔 〕材料(No )、〔 〕バイオテクノロジー(No )、〔○〕情報通信(No12) 〔 〕機械(No )、 〔 〕 医療・福祉(No )、 〔 〕 エネルギー(No ) 〔 〕環境(No )、 〔 〕 その他(No ) |
基礎 応用 |
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a |
b |
c |
d |
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○ |
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キーワード(5つ以内) |
共鳴トンネル、集積回路、半導体、HEMT |
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提案者職名・氏名 |
所属機関名(機関名・学部・研究室名) |
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助教授・前澤宏一 |
名古屋大学大学院工学研究科 量子工学専攻 量子ナノデバイス工学研究グループ |
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電 話 |
052-789-5455 |
E– mail |
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FAX |
052-789-5455 |
ホームページ |
http://www.echo.nuee.nagoya-u.ac.jp/~maezawa/ |
[研究成果があり、公開可能な技術シーズ]
研究開発の目的 (研究の目的、最終的な事業化分野) |
共鳴トンネルダイオード(RTD)は室温で動作する唯一の量子効果素子であり、700 GHzにおける発振や、THz領域での応答などから、超高速な素子であることが知られている。その電流-電圧特性は、特徴的な負性微分抵抗を示し、これを利用することにより、機能性に優れた回路を非常に少ない素子数で構成可能である。我々は、RTDを高電子移動度トランジスタ(HEMT)と集積化することにより、両者の特長を活かした超高速集積回路の実現を目指して研究を進めている。 |
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研究開発の内容(概要) (研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください) |
1.
共鳴トンネル論理ゲートMOBILEとそれを用いたΔΣA/Dコンバータ 我々は、RTDの負性抵抗特性を利用した超高速・高機能論理ゲートであるMOBILEを提案している。MOBILE は入力感度が高く、出力値の入力値依存性が小さいという特長を持つため、これをコンパレータに用いることにより、非常に簡単な回路でA/Dコンバータの主要部分であるΔ−Σ型モジュレータを構成可能とした。これまでにシミュレーションにより、その基本的な動作を確認した。今後、これを試作、実証すると共に、MOBILEを用いたデジタルフィルタを検討し、高性能なA/Dコンバータを実現する。 2.
共鳴トンネル素子を用いた超高周波カオス集積回路とその信号処理への応用 RTDは強い非線形性を持つため、簡単な回路でカオス生成が可能である。我々は、現在までに、RTD と HEMT、インダクタ、キャパシタを集積化した回路において、50 GHz までのカオス生成動作、周期倍分岐現象を利用した周波数分周動作を実証した。これをさらに発展させ、100 GHz 以上の領域での分周器、カオス応用回路を実現する。 |
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新規性、独創性 (当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に) |
共鳴トンネル素子MOBILE、共鳴トンネルカオス生成器、ともに、我々の提案したオリジナルな技術である。これらを使うことにより、様々な機能を簡単な回路で実現できることから、高速性とともに消費電力の面でも有望である。 |
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地域経済への波及効果 (本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等) |
様々な超高速集積回路の実現により、半導体産業、通信関連分野に対するインパクトが期待できる。 |
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実用化への見通し (共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等) |
半導体産業、通信関係 3年 |
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関 連 工業所有権 |
発明(考案)等の名称 |
発明者 |
出願人 |
外国出願 |
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Δ−Σ型モジュレータおよびΔ−Σ型アナログ−デジタル変換回路 |
前澤宏一、水谷孝 |
中部TLO |
〔○〕有 〔 〕無 |
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論理回路及びそれを用いて構成した組み合わせ論理回路 |
前澤宏一、水谷孝 |
中部TLO |
〔 〕有 〔○〕無 |
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注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。
A 掲載して頂く技術シーズはシーズ集・ホームページ等での公開を前提に記載していただいています
ので非公開情報の欄は「非公開」とのみ御記入下さい。