シーズNo.　７１　

平成１６年度「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」

研究開発テーマ （シーズ）

材料の加工・表面処理のためのプラズマ生成・制御技術

技術分野（該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎。		研究段階（該当に○）
〔○〕材料（No.5　）、 〔　〕ﾊﾞｲｵﾃｸﾉﾛｼﾞｰ（No　　）、 〔◎〕情報通信（No.14　） 〔　〕機械（No　　）、 〔　〕医療・福祉 （No　　）、 〔　〕ｴﾈﾙｷﾞｰ　（No　　） 〔○〕環境（No.39 ）、 〔　〕その他　　 （No　　）		基礎　 　 応用
			ａ	ｂ	ｃ	ｄ
					○
キーワード(５つ以内)	薄膜プロセス、ナノテクノロジー、表面処理、有害ガス処理、プラズマ

提案者職名・氏名		所属機関名（機関名・学部・研究室名）
教授・菅井秀郎		名古屋大学大学院工学研究科 電子情報システム専攻 電子工学分野 プラズマエレクトロニクス研究グループ（菅井研究室）
電　話	052-789-4697	e-mail	sugai@nuee.nagoya-u.ac.jp
ＦＡＸ	052-789-3150	ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ	http://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/sugailab/index_j.html

［研究成果があり、公開可能な技術シーズ］

研究開発の目的 （研究の目的、最終的な事業化分野）		反応性ガスの放電で発生するプラズマは化学的に活性であり、この性質を利用して薄膜の堆積やエッチング、材料の表面改質などを低温で高速に行うことが出来る。このプラズマ技術は、先端電子デバイスのナノテクノロジーから繊維・プラスチック等の材料表面処理、産業廃棄物等の無害化処理などに広く使われている。最近、液晶や太陽電池を始めとしてメートル級の大面積プロセスに対する需要が急増している。このニーズにこたえるために本研究では、新しいマイクロ波放電法を創出して、大面積・高密度プラズマを均一に発生させる技術を開発し、エレクトロニクス、環境、バイオ等の広い産業分野へ応用する。
研究開発の内容（概要） (研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください)		・ メートルサイズの大面積プラズマを生成する方法 ・ サイズだけでなく、高密度の均一プラズマを生成する方法 ・ 低圧から大気圧程度まで広い圧力範囲でプラズマを生成する方法 ・ この大面積・高密度プラズマを用いたプロセスの例となる下記の研究 　　　―低温ポリシリコン薄膜形成　　　―シリコン酸化膜やシリコン窒化膜の形成 ―シリコン表面の低温酸化　　　　―材料表面の撥水処理
新規性、独創性 (当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に)		従来、高周波放電を用いてプラズマの高密度化と大面積化をはかる努力がなされてきたが、同時に両条件を満たすことはできなかった。我々はマイクロ波放電の採用により高密度化を達成し、さらに、新しいアンテナ・プラズマ結合系を開発し、特殊加工した誘電体板とプラズマの界面を伝わる表面波を利用することにより、大面積化も可能にした。また、大気圧におけるマイクロ波放電は、これまでになく大面積の非平衡プラズマを生成できるので、新規応用が期待される。
地域経済への波及効果 (本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等)		本研究で開発した低圧力のマイクロ波放電は、半導体プロセス関連の産業に大面積化技術のブレークスルーをもたらし、また、大気圧放電は有機薄膜の表面処理や有害ガスの分解・処理などの大面積化・高スループット化を可能にする。中部地区の多くの関連企業の活性化に大きく貢献すると期待される。
実用化への見通し (共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等)		低圧力プラズマは、半導体や液晶などのプロセスに関係する大企業、中小企業との共同研究、大気圧プラズマは材料の表面改質に関係する企業との共同研究が望まれる。実用化までの期間は、目的とする応用のテーマにもよるが、2〜5年と思われる。
関　　連 産業財産権	発明（考案）等の名称		発明者	出願人	外国出願
	非公開				〔　〕有 　〔　〕無