シーズNo. 51 

平成16年度「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」

 

 研究開発テーマ

   (シーズ)

自己組織化単分子膜を用いた高潤滑表面の形成と応用

 

技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎

研究段階(該当に○

〔○〕材料(No04)、 〔 〕バイオテクノロジー(No  )、 〔 〕情報通信(No  )

〔 〕機械(No  )、 〔 〕 医療・福祉(No  )、 〔 〕 エネルギー(No  )

〔 〕環境(No  )、 〔 〕 その他(No  )

 基礎          応用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーワード(5つ以内)

潤滑,高潤滑,表面処理,単分子膜,自己組織化

 

提案者職名・氏名

所属機関名(学部・研究室名)

教授・高井 治

名古屋大学 エコトピア科学研究機構

ナノマテリアルリアル科学研究部門

 電 話

052-789-3259

 mail

takai@plasma.numse.nagoya-u.ac.jp

 FAX

052-789-3260

 ホームページ

http://plasma.numse.nagoya-u.ac.jp

 

 研究開発の目的

(研究の目的、最終的な事業化分野)

気相成長法(CVD)を用いた,自己組織化法により,有機系の高潤滑性に優れた単分子膜を形成し,この膜を工業分野に応用することを目的とする。厚さが,1−2nmの単分子膜であるため,コーティングしても,基板および基材の形状変化がほとんどない。このため,形状変化が伴わない潤滑膜のコーティングが行え,自動車部品,電子部品,マイクロ・ナノマシンなどの摺動部品関連で事業化が行える。

研究開発の内容(概要)

(研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください)

基板(基材)を,真空紫外光を用いた光洗浄を行い,清浄化をはかる。この後,基板と原料を密閉容器に入れ,電気炉中で約150℃に保持する。一定時間後,自己組織化単分子膜が基板上に形成する。この形成法,形成薄膜の種類等を研究開発する。ナノインデンテーション装置により,薄膜の硬度,耐摩耗性,弾性率など,機械的特性を評価する。また,ボールオンディスク試験により,摩擦係数,摩耗特性を評価する。

 新規性、独創性

(当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に)

簡便な装置により,高潤滑性の単分子膜がコーティングでき,新規性・独創性は高い。安価な方法で,膜形成が行える。使用材料は,有機シリコン化合物等を用いており,取り扱いでの安全性が高い。100℃付近の低温で,コーティングができることも大きな特長である。厚さが1nmレベルと,極めて薄いことは,形状変化を嫌う用途で優位性が高い。

地域経済への波及効果

(本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等)

自動車産業,電子産業,素材産業,光学産業,バイオ産業など応用分野は広く,高い成果が期待できる。地場産業へも応用可能である。現在,一部実用化が進んでおり,今後,応用分野が広がり,また使用実績が進めば,産業界へのインパクトは大きい。

 実用化への見通し

(共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等)

自動車関連企業,セラミックス企業,光学企業等と,実用化に向け,共同研究が行える。生産性を問わない場合は,現在でも,実用化は可能である。さらに,要求事項に応じ,開発期間を要する場合がある。

 関  連

工業所有権

  発明(考案)等の名称

    発明者

   出願人

  外国出願

高潤滑表面部材の製造方法及び高潤滑表面部材

高井 治,杉村博之

名古屋大学

  〔○〕有

  〔 〕無

 注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。

       A 掲載して頂く技術シーズはシーズ集・ホームページ等での公開を前提に記載していただいています

         ので非公開情報の箇所は「非公開」と御記入下さい。