シーズNo. 40
平成16年度「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」
研究開発テーマ (シーズ) |
超電導バルク体を用いた擬似永久磁石 |
技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎ |
研究段階(該当に○) |
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〔◎〕材料(No 05)、 〔 〕バイオテクノロジー(No )、 〔 〕情報通信(No ) 〔 〕機械(No )、 〔 〕 医療・福祉(No )、 〔○〕 エネルギー(No 33 ) 〔 〕環境(No )、 〔○〕 その他(No42 ) |
基礎 応用 |
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a |
b |
c |
d |
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○ |
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キーワード(5つ以内) |
超電導、永久磁石、コンパクトな強力磁場発生源 |
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提案者職名・氏名 |
所属機関名(学部・研究室名) |
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助教授・生田博志 |
名古屋大学大学院工学研究科 結晶材料工学専攻 電子機能材料研究グループ |
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電 話 |
052-789-4462 |
E– mail |
ikuta@nuap.nagoya-u.ac.jp |
FAX |
052-789-4463 |
ホームページ |
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研究開発の目的 (研究の目的、最終的な事業化分野) |
溶融バルク高温超電導体に磁場を印加すると、試料中に大きな磁場が捕捉される。これは、強磁性体を着磁すると永久磁石になるのと実質的に同じことであるが、得られる磁場は直径40 mm程度の試料でも9 Tに達しており、通常の永久磁石よりもはるかに大きい。超電導体であるために、常に冷却が必要ではあるが、試料の体積が小さいために小型のパルス管冷凍機でも十分に冷却が可能であり、大きなハンディにはならない。従って、従来は大型の超電導電磁石を必要とした強力な磁場を、はるかに手軽にコンパクトな装置で発生させることが可能であり、このような新しい磁場発生源としての応用を目指す。 |
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研究開発の内容(概要) (研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください) |
これまでは、高い捕捉磁場を有する材料の開発を行い、上記のように最大で9 Tの捕捉磁場を記録した。今後は、さらに高い特性を目指すことはもちろんであるが、材料強度の向上や、大型化などが必要である。ただし、現状での材料特性はすでに高いレベルに達しており、今後はむしろ応用研究を展開していくことが必要である。すでに、これらの超電導体の発生する磁場をマグネトロンスパッタ装置に適用するプロジェクトを進行させているが、さらに多くの具体的な応用例に適用することが課題である。 |
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新規性、独創性 (当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に) |
通常、強力な磁場を発生するには超電導電磁石が必要であるが、冷却システムを含めてかなり大掛かりな装置となる。また、冷却の負荷も大きく、扱いは決して容易ではない。しかし、溶融バルク超電導体と小型冷凍機を組み合わせることで、コンパクトなシステムでほぼ同等の強力磁場を発生させることができる。したがって、既存技術に比べてサイズ、経済性、ハンドリングなどで圧倒的な優位性を有しており、特にコンパクトであるために、様々な装置内への組み込みも容易である。 |
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地域経済への波及効果 (本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等) |
本材料はコンパクトな強力磁場発生源として、様々な応用が可能である。すでにマグネトロンスパッタ、磁気分離などへの適用の研究が開始されている。また、本材料上に強磁性体を走査させることでこれが磁化されることも確認しており、通常の方法では着磁が困難な大型の永久磁石を作製するために利用できる。この他にも多岐にわたる応用が考えられ、例えば結晶成長時に磁場を印加することで成長過程をコントロールする新規の材料プロセスなどが考えられる。このように、手軽に強力磁場が利用できるため、これまでは磁場の利用が困難であった分野への応用も期待される。 |
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実用化への見通し (共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等) |
材料としての研究開発はかなり高い段階に達しており、今後はむしろ具体的な応用を模索する段階である。材料とその冷却技術、および磁石化のための着磁技術は提供可能である。原理的には、強力な磁場を必要とする分野であれば応用が可能である。基礎技術は十分に成熟しているため、実用化までの期間も短いものと考えられる。 |
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関 連 工業所有権 |
発明(考案)等の名称 |
発明者 |
出願人 |
外国出願 |
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〔 〕有 〔 〕無 |
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注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。
A 掲載して頂く技術シーズはシーズ集・ホームページ等での公開を前提に記載していただいています
ので非公開情報の箇所は「非公開」と御記入下さい。