シーズNo.28

平成15年度名古屋大学工学研究科「産学官共同研究開発技術シーズ調査票」

 

 研究開発テーマ

   (シーズ)

歪シリコンチャネルMOS型電界効果トランジスタの開発

 

技術分野(該当分野に○印を付け別表の該当番号を記入。複数の場合は主なものに◎

研究段階(該当に○

〔◎〕材料(No 02)、 〔 〕バイオテクノロジー(No  )、 〔○〕情報通信(No12)

〔 〕機械(No  )、 〔 〕 医療・福祉(No  )、 〔 〕 エネルギー(No  )

〔 〕環境(No  )、 〔 〕 その他(No  )

 基礎          応用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーワード(5つ以内)

歪シリコン、シリコンゲルマニウム、電界効果トランジスタ、ヘテロ界面

 

提案者職名・氏名

所属機関名(学部・研究室名)

教授・安田幸夫

工学研究科・結晶材料工学専攻・結晶デバイス工学講座

 電 話

052-789-3817

 mail

yasuda@alice.xtal.nagoya-u.ac.jp

 FAX

052-789-3818

 ホームページ

http://alice.xtal.nagoya-u.ac.jp/yasudalab

 

 研究開発の目的

(研究の目的、最終的な事業化分野)

各種情報機器の高機能化は、シリコン半導体デバイスの高速化が牽引役を担い進んでいる。しかし、シリコン半導体固有の移動度の限界から高速化の頭打ちをいずれ迎えることになる。そこで、シリコンMOS型電界効果トランジスタのチャネル領域の結晶に歪を導入することによりキャリアの移動度を上げ、高速に動作するトランジスタを開発することを目的とする。

研究開発の内容(概要)

(研究の内容・課題等を具体的に、必要に応じ資料を添付してください)

具体的には、シリコン基板上に、歪緩和させたシリコンゲルマニウム緩衝層を堆積し、さらに引張歪を有するシリコン層をその上に堆積し、このシリコン層をチャネルとして利用するヘテロ接合電界効果トランジスタを開発する。

 新規性、独創性

(当該シーズの新規性・独創性・優位性等を具体的に)

歪シリコンチャネル層を作製するためには、貫通転位密度の低い歪緩和シリコンゲルマニウム緩衝層をシリコン基板上に作製する必要がある。しかし、従来ゲルマニウム組成を徐々に増加させて結晶成長を行う方法では、貫通転位を歪緩和シリコンゲルマニウム緩衝層の外に完全に逃がすために膜厚が数μm程度必要であり、膜表面を原子レベルで平坦にすることができない。本研究では、従来よりも膜厚が薄く、貫通転位が無く、かつ表面が原子レベルで平坦な歪緩和シリコンゲルマニウム緩衝層を作製することができる。

地域経済への波及効果

(本研究によって期待される成果・効果、地域への貢献、産業界へのインパクト等)

従来、高速動作デバイスが必要な場合、化合物半導体とを組み合わせたハイブリッドデバイスが使用されてきた。しかし、ハイブリッドデバイスは、製作工程が複雑であり、また、化合物半導体はシリコン半導体との整合性が悪い。そこで、歪シリコンチャネルMOS型電界効果トランジスタの構造や形成技術の確立がなされれば、従来のシリコンデバイス作製工程に組み入れることによって、低コストな高速デバイスを実現することができる。以上のことから、歪シリコンチャネルMOS型電界効果トランジスタ開発は半導体産業に貢献すると期待される。

 実用化への見通し

(共同研究の相手となる企業・業界、実用化までの期間等)

共同研究の相手となる企業は、電気・電子機器メーカー、通信機器メーカー、IT関連企業、半導体製造機器メーカーである。

実用化には、プロセスインテグレーションの点から熱的に安定なデバイス構造を考案する必要があり、また、大口径シリコンウエハに一様に歪シリコン構造を作製する技術開発が必要である。

 関  連

工業所有権

  発明(考案)等の名称

    発明者

   出願人

  外国出願

半導体装置の製造方法

(特許公開2002−217413)

安田幸夫 他3名

名古屋大学長

松尾 稔

  〔 〕有

  〔○〕無

 注意事項: @ 記入事項が多い場合は、縦方向に枠の大きさを広げて下さい。

       A 掲載して頂く技術シーズはシーズ集・ホームページ等での公開を前提に記載していただいています

         ので非公開情報の箇所は「非公開」と御記入下さい。

 

 

 

上記調査票を平成15年度シーズ調査票に使用する是非につて

〔 〕良い 

〔○〕修正 

〔 〕掲載不可

テクノ・フェアへの出展希望

〔○〕する

〔 〕しない