ご挨拶

工学部長・研究科長挨拶

名古屋大学 工学部長・工学研究科長 水谷法美

工学部長・工学研究科長  産業革命以降、機械化は大きく進展し、ものづくりはめざましい進展を遂げました。それは自動車や鉄道、船舶などの輸送機関の革命にもつながり、大量生産、大量消 費の時代を迎え、そして資源の採取、生産と輸送、消費は国境を越えて、人々の生活を大きく様変わりさせました。それにともない、化石燃料や資源の大量消費と枯渇 、温室効果ガスの排出などに起因するとされる地球温暖化など地球規模の環境問題、あるいは様々な規模における地域・経済格差などもクローズアップされるようにな ってきています。一方、工学の担う範囲は、従来の分野だけでなく、医療や創薬、エネルギーや環境、あるいは防災など、大きく広がってきています。最近では、人工 知能の急速な高度化が、近い将来、人々の生活や社会構造を大きく変えようともしています。

  国土も狭く、資源の乏しい日本が、世界の中で現在の高い位置付けを得るに至ったのには、ものづくりで世界に誇る技術を開拓し、信頼性の高い製品を生み出してきた ことが大きな要因であったことは疑う余地はありません。しかし、多くの国がものづくりの技術を高め、工業製品の国際競争は厳しくなってきています。日本に於いて も1次産業から3次産業が連携した6次産業の在り方の議論がされるなど、ものづくりだけでは生き残るのは厳しくなっています。それでも、今後も我が国が国際社会の>中でリーダー的存在であり続けるためには、ものづくりが大きな柱であり続けることが不可欠です。上述のように困難な課題を抱えながら、更に広がりつつある工学の トップランナーとして活躍し、イノベーションを実現する人材が強く求められています。

名古屋大学は、世界を代表するものづくり産業の集積地に位置する研究中心の総合大学として、先導的な研究を実施しました。平成25年度に「研究大学強化促進事業」 の支援対象機関に採択され、支援対象となった22機関のうち、トップ4に選ばれています。また平成26年度には文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」に申>請した「21世紀、Sustainableな世界を構築するアジアのハブ大学」にも採択され、研究力強化および徹底した国際化と大学改革にも取り組んでいます。そのような中>で、工学部・工学研究科は我が国及び世界の技術・工学の発展および産業界・学術界で活躍する人材育成に貢献してきました。そして、平成26年には、省エネルギーへ の貢献が高く評価され、赤﨑特別教授と天野教授が青色LEDの開発でノーベル賞を受賞されました。

  名古屋大学工学部・工学研究科では、今後も、現代社会で直面する諸問題に果敢に挑戦し、グローバルなリーダーとして活躍できる人材を輩出するとともに、我が国が 世界のトップでありつづけるための工学に資する高い研究成果を生み出し、社会に貢献し続けたいと考えています。